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「息子と、知人が……いなくなってしまって………」
大毅はお構いなしに、Aの首に息を吹きかけたり、耳をくわえたりしている。
『大丈夫ですか?落ち着いてください』
「は……い…っ」
A自身は落ち着いているのだ。ただ、この状況でこんなことをしてくる大毅に、Aは微かな恐怖を覚えていた。
『もしかしたら、ただ出掛けている、という可能性もありますし……』
「でも……」
『とにかく、しばらく時間を置いて。それでも連絡が取れないようでしたら、改めてお電話ください』
そう言われ、無慈悲にも切られた電話。ツーッ、ツーッ、という音だけが、虚しく聞こえた。
「警察も、頼りないな、ほんま」
少し不機嫌そうな声を出す大毅は、Aから離れるつもりはないらしい。
「今は、神ちゃんのこと、待つしかないやん。連絡、つかへんねんから」
「うん………」
大毅はなぜ、こんなにも冷静でいられるのか。我が子が、いなくなったというのに。
……もしかして、我が子だと思っていないのではないだろうか。
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みゆう(プロフ) - 安田やすすさん» すみません 配慮が足りませんでした。今後このようなことがないよう、気をつけます (2016年7月24日 13時) (レス) id: 6ffa0a8d0f (このIDを非表示/違反報告)
安田やすす(プロフ) - みゆうさん» ネタバレせんといて (2016年7月24日 11時) (レス) id: 40bb39d9ff (このIDを非表示/違反報告)
平野めろんぱす、(プロフ) - ゆっくりでもいいので 続編まってますっ(!) (2015年8月19日 7時) (レス) id: fbf30e333b (このIDを非表示/違反報告)
千とせ - めちゃめちゃおもろかったです!続編見たいです。 (2015年8月18日 20時) (レス) id: 4f91991b41 (このIDを非表示/違反報告)
みゆう(プロフ) - 完結ヽ(*´∀`)ノオメデト─ッ♪ まさか、大吾が犯人やとは思わんかった! (2015年8月9日 22時) (レス) id: bd29e2c683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆな | 作成日時:2015年6月14日 14時