狂 っ て 壊 し て

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「へー、太陽くん」


大毅が珍しく、男を家にあげた。それは、彼が親友の智洋だったからだ。


「しげが考えたん？名前」


ベビーベッドを覗き込み、智洋は変顔をする。


「そうそう、Aも賛成してくれて…………ぷっ」


大毅は太陽が笑ったのに気付いて立ち上がり、智洋の顔を見てふいた。


「しげ笑かす為に変顔したわけちゃうわ」

「いやや〜！太陽じゃなくて俺に構って！」

「こら、父親やろ」


智洋の一言に、大毅がぴくりと反応する。智洋はそれを察して、少し顔を強張らせた。


「しげは………Aちゃんに構ってもらいーや」

「ん〜、そうする」


Aは今、学生時代の友達と会っているらしい。もちろん女。


男に会うなんて大毅が許すわけがない。そして門限も17時まで、と決まっている。


「A、まだかなぁ〜」


時計の短針は４の少し手前を指す。冬なので、もう薄暗い。


「近くまで帰ってきてるかも、見てくる」


大毅は智洋と太陽を置いて家を出た。




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