【鬼滅の刃】人間とは＿

拾捌ノ話　泣き声 ページ22

守れなかったなぁ…

まただ。

何も守れずに、泣くことしかできない。

もっと、もっと強くならないと…


A『御免っ…な、さぃ……助けっ…られな、くて…死なせ、て…しまって…』


墓の前で、手をあわせて

僕は沢山泣いた。

顔を隠す為に着けている布に

何滴もの水滴が落ちた。



＿＿＿

？？側

彼奴…俺達を置いて先に行きやがった。

頗る腹が立つ野郎だな。


…ん？鬼の気配が消えた。

つまり…雑魚鬼だったんだろうな。

じゃなきゃ、彼奴は倒せねぇ。


.


.



？…泣き声が聞こえる…


？？「?!……」


彼奴…何故泣いてるんだ？

墓がある…犠牲者を出してしまったか、

彼奴が殺したか。

…いや、彼奴が殺したなら何故泣いてる？


分からねぇ…少し、盗み聞きでもしてみるか…


A『御免っ…な、さぃ……助けっ…られな、くて…死なせ、て…しまって…』


彼奴は、墓の前で手をあわせながら

声を圧し殺して泣いていた。


墓の前で、彼女は泣いていた。

彼奴は…白だったのか？

田中が黒なのか？

分からねぇ。


.


.


.



俺は、自然と声が出ていた。

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