＊ ページ19
それからはお腹が空いたので、2人でまだ空いていたレストランに入った。
料理が来るとこれまた美味しそうに食べるそらる。
時々こんなに素敵な人を、こんなに独占していていいのかと思う。
その度にネガティブになってしまうけれど...
ボーッと考え事をしてしまっていると、そらるが不思議そうに私の顔を見つめていた。
「どうした？美味しくないなら俺が食べる」
『だめー。美味しいもん。てか食べたいだけでしょそれ』
「ばれたか...」
少しいじけたように唇を尖らせるのに、すぐにいつもの笑顔に戻るそらる。
...だめだな。
こんなに独占していいのかと思うのに、やっぱり私だけを見てほしいって思ってしまう。
私も微笑むと、料理を口に運ぶ。
「んー、やっぱりうまそう」
料理と私を交互に見るそらる。
『はいはい、ほら食べなよ』
皿をそらるの方へ動かそうとすると、そらるの手が私の手に覆いかぶさった。
びっくりして顔を上げると、そこには口を開けて私を見つめるそらるが。
...え、ここで...？？
私に触れているそらるの手に、急かすように力が籠った。
っこの...
スプーンを持ち料理を食べやすい大きさにして、そらるの口へと運ぶ。
『はい、あーん...』
「あーん」
パクっと頬張る。
「ん〜やっぱりおいし〜」
ニコニコと美味しそうに食べるそらる。
『...でしょ？』
少し顔が熱いので俯きがちに言った。
「ねーもう１口」
...え？
びっくりして再び顔を上げる。
目と目が合ってしまう。
「なんか顔赤...うぐっ」
その言葉の続きを言わせないように、もう１回そらるの口に料理を突っ込む。
また美味しそうに頬張るそらる。
この隙に手を解こうと動かすと、さっきより強く手を握ってくる。
...そういうとこはしっかりしてるのね。
結局料理を食べ終わっても、そらるの手は私の手を握ったままだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 166人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あゆめ - ヤバい。そらるさんカッコいい！私、そらるさんのリスナーなんですけどほんとカッコいい！ぷりんりんりんさんこの作品をつくってくださりありがとうございます。これからも頑張ってください！応援してます。 (2018年8月26日 12時) (
レス) id: 5d7f163d63 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりんりんりん(プロフ) - フォレットさん» うわああありがとうございます(；＿；)めちゃめちゃ嬉しいし幸せです！！ (2018年8月25日 21時) (レス) id: dc44892b14 (このIDを非表示/違反報告)
フォレット - 最初から最後まで一気に読ませていただきました！とても面白かったです！ (2018年8月25日 20時) (レス) id: 12bb29eccb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぷりんりんりん | 作成日時：2018年6月11日 17時
