Pure Love 【F.Ryusei】 (ページ10)

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Episode９ページ10

〜〜〜

『何々A、深田たちと喋ってたじゃん』

「普通に少し喋ってただけだよ。」

‘嘘つけ〜’なんて言って私の肩を突いてくる佐奈。
確かになんでこんな私に喋りかけてくれたのかわ分からない。
ただ思ってたよりはいい人だったな〜なんて。

昼休みも終わり、5時間目。

本来なら5時間目は科学のはずだが今日は先生が休みらしく自習になった。

自習用のプリントは配られていたけど、提出がないと分かってからみんなは席の周りの子達とおしゃべりを楽しんでいる。

私も周りに喋れる子がいればな〜、なんて思っていたら急に隣から話しかけられた。

『ねぇねぇ』

急に話しかけられたもんだからビックリして肩を少し揺らしてしまう。

『そんな驚かなくても笑』

‘あはは’なんて檜山くんは笑うから恥ずかしくて下を向いてしまう。

『いや、さっきは深田が申し訳なかったなって思って。』

律儀に謝らなくたっていいのに

当事者の深田くんはと言うとスヤスヤと寝息を立てている。

「いやいや、私こそ空気読めなくてごめん」

これは本当に思っていたこと。

あそこの場面結構第一印象になると思ったから。

『でも音海さんなんか印象変わった笑』

「えっ！？」

『もっと堅苦しい人だと思ってたから』

それは確かによく言われることで、人見知りだからなのか喋りにくそうとか、一人が好きそうとか全然そんな事無いのに。

そこからは雑談をしたりして自習を過ごした。
実は檜山くんとは一年生の頃クラスが一緒だったので、なんだかんだ話は盛り上がった。

『まぁこれからも深田がだる絡みしくるかもだけど、そしたら付き合ってあげて笑
あいつ喜ぶと思うから』

なんて言われちゃえば、頷くしかなかった。