Pure Love 【F.Ryusei】 (ページ40)

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Episode39 ページ40

〜〜〜

『ねぇ』

急に誰からか声をかけられたのでびっくりして後退りしてしまう。

顔を上げるとそこには…

「檜山くん…？」

なぜか私がここに来ることをわかっていたかの様に立ち尽くす檜山くん。

それに少し気まずそうな深田くんの姿があった。

「どうしたの？こんなところで」

疑問に思って聞いてみると

『どうしても深田が音海さんと写真撮りたいんだってさ』

深田くんの方をみると少し照れくさそうな顔をしている。

「私の方こそもう撮れないと思ってたから、深田くん撮ろ」

『仕方ねーな』なんて言いながら檜山くんは数枚写真を撮ってくれた。
せっかくだからと言って3人でも写真を撮って私はもうだいぶ満足だったんだけど…

『Aこれから仕事？』

まさかの深田くんから話しかけてくれた。

「あぁ、うん。じゃんけん負けちゃって笑」

『じゃあ俺も手伝うよ』

そんなことを言って檜山くんを先に帰らせてしまった。

「深田くんサッカー部の打ち上げは大丈夫なの？」

確かお昼休みの時に檜山くんと話しているのがチラッと聞こえてしまった。

『あれ、Aに話したっけ？』

「お昼に話してるの聞こえちゃて…」

『あ〜』

「断じて盗み聞きしたわけじゃないからね」

『そんなに必死にならなくても笑』

とりあえずは否定しておいたけど、きっとキモいやつだとか思われてるんだろうな。

『打ち上げの方は理由つけておくから大丈夫』

そしてまた沈黙。
気まずくはないけどなんとも言えない空気。

『そう言えばさ。ハチマキ。』

「えっ？」

ハチマキと言葉にしてずっと私の頭を見ている深田くん。

『誰かと交換しちゃった？』

「してないけど…」

『ならさ、俺と交換してくれない？』