Pure Love 【F.Ryusei】 (ページ35)

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Episode34 ページ35

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あの後一生懸命落とせる範囲で粉を落として深田くんがいた場所まで戻るとそこにはもう深田くんの姿はなかった。

あれ？
さっき私が少し酷いこと言っちゃったからかな？

せっかく写真撮ろうって誘ってくれたのに。
あのままじゃ粉まみれの写真だけになっちゃう。
こんなに可愛く仕上げてもらったのに。

今はこんなこと考えても仕方ないので、とりあえず教室へと戻る。

教室に着くと案の定深田くんは戻って来ていて、さっきのことが夢だったんじゃないかとまで思える。

『A、遅いよ！』

佐奈は先に湧達とお昼を食べていて、そこに合流する。

『やっぱ結構髪崩れちゃってるね…直しに行こっか』

私の暗い顔を見てなのか、たまたまなのかはわからないけれど佐奈は一度私を教室から連れ出してくれた。

連れてこられたのはトイレ。
では無くて、教室と体育館を繋ぐ渡り廊下。
流石に体育祭の日までここにくる人はいない。

『そんで。どうしたの？暗い顔して。深田とあったんじゃないの？』

佐奈には何でもお見通しみたいだ。

「そうなんだけど…」

そこからは先程深田くんと起こった出来事を全てを話した。

『それはAは何も悪くない。全部深田が悪いわ。』

そう言ってブツブツ独り言を言い始めた。

『深田がいなくなったの悪気はないと思うからさ。』

背中を摩りながら励ましてくれる。

『まだ写真撮れるタイミングなんて山ほどあるから。もう一回髪の毛可愛くし直そ』

今度こそトイレに向かい綺麗に顔の粉も落としてもう一度髪をセットしてもらう。

『はい、元気だす。ご飯早く食べなきゃ午後倒れちゃうよ』

教室に戻るとみんなご飯を食べ終えていて写真撮影会が始まっている。

『おー2人ともおかえりー』

うっちーは1人でのんびりおやつを食べている。

『あれ？湧は？』

『湧なら他クラスの女子から呼び出されて撮影会中』

そうだった。
意外にもと言っては悪いけど、湧はかなりモテるから体育祭終わりなんか呼び出しのオンパレードで大変なんだろうな。

「うっちーは行かないの？」

うっちーも優しくて面白いし天然だからモテるはずなんだけど…

『うーん、俺は好きな子だけにモテてればいいかな』

『えっ！うっちー好きな子いたの？』

佐奈も驚いてるけど私もびっくり。