Pure Love 【F.Ryusei】 (ページ30)

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Episode29 ページ30

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佐奈の髪型はツインテールにサイドに編み込みが入っている。

私はというと髪の長さがボブなのでそこまでアレンジできないかな？とか思ってたんだけど佐奈は器用すぎて最初は私もびっくりしちゃったもん。

『でしょ？これはねハーフアップのサイドを編み込みした上にハーフアップの真ん中をくるりんぱしてハートにしてみたの』

なんて自慢げにうっちーに説明してる。

「ちょっと、うっちーに説明するだけじゃなくて私にも見せてよ！」

『はいはいちょっと待ってね』

鏡で見せてもらったら想像以上の可愛さ。

これが障害物競走のせいで台無しになるかもしれないと考えるとちょっと心が痛む。

『でも飴食いでこれ崩れるとか考えるとショック何だけど』

すごい真顔で言ってくるから怖いじゃん。

「なら佐奈変わってよ」

『それとこれとは話が別。Aが髪の毛に粉つけなきゃいい問題でしょ』

これだけは何を言っても突き放してくる。
ここまでくると少し笑えちゃうよね。

『はよーってAの髪すご！似合ってんじゃん』

ここで湧登場。
体育祭当日まで遅刻ギリギリなのも逆にすごい。

そんなこんなで朝のSHRをすまし教室で円陣を組もうと言うことになった。

『じゃあここは学級委員を代表して湧くんお願い』

なんて担任から言われて満更でもなさそうなのが少しむかつく。

『今日の目標は全力で楽しむこと、4組行くぞ1』

【おおー！！1】

そこからは各自解散しグラウンドへ向かう。

『何そんな浮かない顔いしてんの？』

「佐奈…」

『もしかして深田が来ないから悲しいとか？』

なんて茶化してくるけど図星で何も言えない。

『え？まさかの図星？』

「図星っていうか、せっかく普段とは違う髪型とかしてるのに今日はいないんだな〜って思って」

『完全に恋する乙女じゃん。まぁきっと会えるんじゃない？』

なんて何の根拠もないことを言って先に行ってしまった。

『あれ？A？』

「くろちゃんとあじくん！」

『髪の毛似合ってるね』

「ありがとう！」

人様の彼氏から褒めの言葉を貰ってしまった。
まぁ佐奈のことだから何も気にしなそうだけども。
でも一応

「それは1番に彼女に言ってあげないと」

なんて言ってあげる。

『それなんだけど佐奈見つからなくて…』

だから私のとこにくれば一緒にいると思ったのか。

「佐奈なら先に行っちゃったよ」

そう教えると『ありがとう』と言って走って行ってしまった。