Pure Love 【F.Ryusei】 (ページ25)

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Episode24 ページ25

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『でも逆に良かったんじゃない。当日深田来ないみたいだし』

「えっ？そうなの？」

黒板を見ると佐奈に言われた通り、みんなの出場する競技が書かれているのに‘深田’の文字はない。

『深田いなきゃリレー勝てねえじゃん』

湧もそう騒いでるならきっと本当なんだろう。
深田くんはサッカー部に所属しており体育祭当日に公式戦がぶつかってしまうらしい。
学校側もそこんとこ考えとかなきゃダメなんじゃないの？とは思うけどこの高校の体育祭の時期がおかしいだけだから仕方ない。
体育祭の1週間前に行われる試合で勝てば体育祭当日の午後からは出られるらしいけど、まだ確信がないため競技に参加することはできないんだとか。

深田くんが走ってる姿見たかったな。

「でも真っ白な顔見られるよりかは全然マシかも。」

『何？悲しんでんの？』

何でニコニコで佐奈に聞かれるけど

『違いますー委員会の仕事が増えちゃうなーって思っただけですー』

佐奈に言われた通り悲しいけど…
体育祭マジックでまた喋れるようになるかな？とか思ってたけどこれないなら仕方ない。

夏休みも佐奈とそれなりに遊んで勉強もして充実した時間を過ごせたと思う。

今日からは二学期。

この高校は二学期に予定を詰めすぎている。
9月の中旬に体育祭。
10月中旬には修学旅行。
修学旅行を二年生ではなくて三年生で行くのもこの学校の変わっている部分だろう。

そんな中夏休み明け一発目の体育でもう体育祭の練習が始まった。

体育祭の練習といっても男女別の大縄とクラス選抜リレーの走順確認くらい。

今日は大縄跳びの練習だ。

『まずやっぱり回し手からじゃない？』

体育委員の子が積極的に動いてくれてどんどん決まっていく。

回し手の子も『私やるよ！』なんていってすんなり決まった。

『じゃあ次並び順か〜』

大縄跳びの並び順のいえば大体は1列に並ぶか2列に並ぶか。

これは完全にクラスの全員の相性次第なんだよね。

『まず2列で跳んでみるか！』

その掛け声で練習が始まった。