Pure Love 【F.Ryusei】 (ページ17)

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Episode16 ページ17

〜〜〜

『なになに！？いつの間にあんなに仲良くなってるの？』

ある日の休み時間佐奈が私の席に来たかと思うと発されるその言葉。

「一応隣の席なんだからもう少し声抑えられないの？」

『別にいいじゃん！名前出してないし今いないんだから』

そういう問題ではないんだけど…

『てか、そんなことどうでもよくてビックニュースだよA！』

「どうしたの？」

『なんと明日のRHRで席替えするそうでーす！』

嘘…
最近やっと深田くんや檜山くんとも喋れるようになってきたのに…

『よかったじゃん！A、ずーっと席替えって騒いでたから私が先生に頑張って持ちかけたんだよ』

今までだったら嬉しいと思えたことなのに、なぜか今回は嬉しいと思えなかった。

『何難しい顔してんの？もしかして席替えしたく無いとか？』

いやいや、私何思ってるの？
深田くんと檜山くんと早く離れたいって思ってたじゃん。
これは嬉しいことなんだぞ？
何席替えしたく無いとか思っちゃってるの？
せっかく佐奈が頑張ってくれたんだから喜ばなくちゃ。

「そんなことない、佐奈ありがと」

『何話してんのー？』

そんな話をしてたら湧たち含めたいつもの4人集が席にやってきた。

『席替えの話、湧もやりたいって言ってなかったっけ？』

そう佐奈が話すと『あぁー確かに言ったかも』なんて湧も返す。

『やっと1番前から解放されるー！』

なんてうっちーもご機嫌だ。

『でも急じゃない？今、月の半ばだし』

そう檜山くんが言うと『確かに〜』なんてみんなが口にする。
確かに今は6月中旬だし席替えにはすごく微妙なタイミング。

『それがさ〜うちのAが訳あってずーっと席替えしたいってうるさいから先生にお願いしたの』

佐奈、なんで今日はこんなに余計なことをするの。
今の言い方オブラートではあったけど、まるで私が深田くんと檜山くんの近くが嫌ですと言ってるようなもんじゃん。
まぁ最初はそうだったんだけど…

私からの視線に気づいたのか

『あっ、あとうちの学校一学期ってこれって言う行事ないじゃん！だから変わり映えある席の方がいいかなと思いまして…』

頑張ってフォローしてるつもりだろうけど余計墓穴掘ってるよ。

ふと気になって深田くんの方を見るとどこか悲しそうな顔をしていた。