俺がアイドルを目指した理由 (ページ41)

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_________思い出の、

花柄が描かれた薄いピンク色の絆創膏

……は、もう無いけど

新しく発売された、向日葵柄の優しい黄色の絆創膏がポツンと棚の上に置かれていた。

探していたのはピンク色のものなのに、可愛らしく散りばめられた向日葵に惹かれて

結局買ってしまったのは、"向日葵"の方。

それなのに残念な気持ちにはならなくて、

不思議とドキドキして、何処か暖かい気持ちになる理由は自分でも分かっている。

「(………あ、)」

月の変わり目。

カレンダーを捲れば、それは一番最初に目に入る。

派手に、目立つように、

忘れないように

『来年の誕生日は祝ってね。

ひひ、約束。』

.

『Aも俺の誕生日祝って。

_______約束。』

＂6月6日＂

赤いペンでぐるぐると、大きく付けられた印を見て

「(…もうすぐ、約束の日だなぁ)」

なんて、

少しだけわくわくすると同時に

守ることが出来ないそれに、悲しくなった______

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