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「水でいいよね。6本」
「6？7人じゃ…」
「俺はサイダー」
「ヘチャン、サイダー好きなの？」
「どっちかって言うとコーラの方が好き。でも練習後はサイダー飲む」
ピッ、とボタンを押してゴトゴト落ちてきたサイダーを取りながらそう話す。
昔はこんな習慣なんて無かったよ。
でもさ、こうしてれば忘れないんだ。
……いや、一つも忘れるつもりなんて無いけど。
これは、彼奴の習慣。
真似してたら、
大好きな��A��の存在を、ずっと感じていられると思ったんだ。
「…まぁ、この習慣は俺じゃなくて、」
「わぁ…ヘチャン、本当に僕の友達に似てるね」
また、出てきた。
ショウタロウの友達。
クルッと振り返った俺に慌てて口を押さえて「ごめん、遮った…？」と謝る彼に、本当に良い奴だなぁ…と再び思う。
そうだ。丁度良いから今ショウタロウの友達の話を聞いてあげよう。
そう思った俺は「大丈夫」と首を振り、ショウタロウへ話を促した。
「友達、昔から仲良いの？」
「えっ？あ……ううん！スカウトされた時くらいに出来たかな…？」
「へぇ〜。じゃあ超最近じゃん。どんな人？」
「優しくて努力家で謙虚で素直で…時々悪戯っ子で！」
「うんうん」
「でも、言い負かされてう"っ…てなることが多いんだ笑。リアクションがいいから弄りたくなる人で…」
「お〜…」
「あ…長々とごめん！でも、一言で言うと、可愛らしい人」
最初からこういえば良かったかな、と少し申し訳なさそうにするショウタロウは、もう何度思ったか分からないけどやっぱり良い奴。
そんな彼にまた相槌を打ちながら、何処と無く感じる既視感に少しだけ寂しくなった。
なんだか、マクヒョン……
……いや
Aみたいだな、
なんて。
「その子にね、ダンスも見てもらってたんだ」
「うわ、その子も踊れるの？ショウタロウに教えるって相当…」
「めちゃくちゃ上手いよ！K-POPの魅せ方、っていうのかな…日本とは少し違くて。丁寧に教えてくれたんだ」
「へ〜！まさかアイドルだったりして〜？」
何も考えてなかった。
ただ冗談言って笑わせてあげようと
そう、思っただけなのに
「わ、凄い！やっぱりヘチャンには分かるかぁ…」
「？」
「その子ね、アイドル"だった"
.
レドベルの、A」
笑えない冗談、やめてよ
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