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あの日から俺は必死にAを探した。
本当にありがたいことに、ヒョン達もドリムの皆も手伝ってくれて。
Aと繋がりのあった人達を探してはAの情報を聞き出しての繰り返し。
マネヒョンに付き合ってもらって、実際に街を探し回ったりもした。
まぁ、案の定簡単には手掛かりも見つからなかったけど。
聞き込み調査の方もまともな情報は得られなかったけど、何か分かったら伝えるよと優しく声を掛けてくれた。
全力で感謝すると同時に、人懐こくて心優しいAだから自然と周りに集まるのも同じように優しい人達なのかな、なんて思えて
またひとまわり、Aへの好きが大きくなった。
「まぁヘチャナ、そう簡単に行くもんやないって分かってたことやし、落ち込むことあらへん………」
「ネ？？」
「……って言おうと思ったけど平気どころかちょっと嬉しそうで俺ビックリ」
「今更落ち込まないよ」
「嬉しそうなのは？」
「すげえ好きだなぁと思って」
「幸せそうで何よりです」
ｶﾞﾁｬ
「…あ、ヘチャン。大丈夫だから、あんまり落ち込むなよ。大変だけど焦らずに…」
「増えた」
時々皆がこうして俺を慰め(？)に来るけど、俺は全然平気なので大丈夫です。
確かに仕事は忙しいし、暇にも限界があって思うように探せないことも多いけど…
効率が悪くても無茶振りでも、探すことが出来る。それに越したことはないから。
凹んでる暇があったらA探すし。
「そういえば、ヘチャンは何でAが好きなの？」
「うわ、ドヨン今更…」
「何ですか。じゃあユタヒョンは知ってるんですか？知らないよね」
「知らん……って俺が答える前に断言すんのやめて？知らんけど」
「…ほら、こんな風にお前がAを好きな理由知らない人沢山…っていうか皆知らないんだよ」
「急ですね」
「いや…昔からAへの独占欲強すぎて、何か自然とお前がAを好きなことが常識みたいになってたけど…
よく考えたら理由知らないなと思って」
Aを好きな理由
そんなの考えたこともなかった。
初めて会った瞬間、頭の中にビビっと電撃が走って
あ、好きだ
って思ったんだもん。
「…一目惚れって理由になりますか？」
「え？」
「ていうか、好きって理由が無いとダメなの？」
「え？？」
「Aを好きなのは、Aに会えたから。会えたから好きなんです」
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