いつも俺に付きまとっていた妹弟子と数年ぶりに会ったらクールでドライになってたんだが【冨岡義勇】

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Aに簪を渡したその翌日
俺は町を歩いていた


すると、突然後ろから声を掛けられた



「よぉ、相変わらず地味な野郎だな」



その声に振り向くと、宇髄が居た



「…何の用だ」



そう言うと、宇髄はニヤリと口角を上げた




「聞いたぜ聞いたぜ冨岡よ。お前氷柱の女に簪を渡したんだって？」



…何処から聞いたんだ

というか態々呼び止めてまで言う事なのかそれは



「…それがどうした」

「どうしたってお前、冷たい奴だな。」



やれやれといった感じで首を振った


何が言いたいんだこいつは




「求婚したんだろ！氷柱に！」




求婚……？




「何の事だ」

「ハァーーーッ！？」




その大声に行き交う人々がこちらを見る


…一々煩い奴だな





「簪を贈るっつう事は結婚してくれって意味だろ！それも知らずに贈ったとは言わせねぇぜ？」

「………」





………何だと



俺が驚愕していると、それを察したのか宇髄が俺の肩に手を置いてきた





「お前、一生結婚出来ねぇな」





しらけたと言うような表情で俺を見る


…余計なお世話だ





「あーつまんねぇなぁ。じゃあ俺はもう行くぜ」

「…あぁ」




その後もぶつくさ言いながら来ていた道を戻っていた


いや、そんな事よりもAだ。

意味も知らずに簪を渡してしまった

だからあの時簪を受け取るのを拒んでいたのか



………だとしたら遠回しに俺の事を嫌いと言っているのか…？




そう思った途端、何故か体が重たくなった



…Aと再開してから分からない事だらけだな

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