推しの宮と好きの宮【宮侑、宮治】 (ページ8)

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第7話ページ8

昼休み、先生に言われたものを職員室に持って行った帰りの事だった

いつもは人が溜まるはずのない場所に大勢の人が集まっていた
もちろんその中心にいたのは宮先輩で

私は極度の引っ込み思案やから行く勇気がない………って言うとでも思った？いや、行くよ？行かなきゃ損でしょ！推しがいるのに！！((

『宮先輩～！！』

声をかけるとゆるりとこちらを向いた銀髪

治｢あ！Aちゃん！さっきぶりやなぁ｣

笑顔でゆるゆるとこちらに手を振る姿はもう有名人のそれだ

『宮先輩のせいで怒られちゃいましたよ～！』

治｢見た見た！えーって言うてたん聞こえたわ｣

『え"！そんなぁ！お恥ずかしい……』

ははっと笑う宮先輩

いやあああああ！天使の笑みや！国宝やぁ！尊いｯ！

治ﾌｧﾝ｢ねー治くぅん！それだぁれ？｣

あーー詰んだ。宮先輩のファンの方々おるん忘れとった

治｢最近仲よぉなった可愛い後輩や｣

いや！待って！？紹介しないで！？しかも可愛い後輩とか言ったら私の命ないよ！？

案の定宮先輩から見えない程度で激睨みを噛ましてくるお姉様方。ﾋｪｯ…

治｢俺この子と話したいからちょっと今日は遠慮してくれへんか｣

『はーい』

宮先輩がそう言うなら仕方ないと返事をしたが、ピクリとも動かない私の体

え？なんで？いや、ここにいたいのは山々なんだけど欲溢れすぎじゃね？

治｢ちゃうよ、Aちゃんと話したいから言うてんねん｣

ん？私？

『え、私？ですか？？』

自分自身を指さして聞けばうんうんと頷く宮先輩。いや、可愛いなそれずっとやってて？((

治｢ほな昼飯食いに行こか～！俺腹減ってもうﾀﾋにそうやねん｣

『え、え、えぇ！？』

突然のことに着いて行けない私を引っ張る宮先輩。その後ろで私のことを刺しそうな目で見てくる宮治ファンクラブの方々。カオス

『え、ほんとに私でいんですか？他にほら、銀島先輩とか』

治｢ええんよ。今日はみんな別のとこで食べてるから｣

えっ推しと2人きりでお昼ご飯とか無理ーーーー！！

どうやらお弁当を持っていたようで、人目のつかないところに連れていかれる

え、何この展開

『あ、あの、ここって…』

治｢空き教室やで？嫌やった？｣

『い、いやいやいやいやいや！全然！寧ろ大歓迎です！』

いやまじで口滑らせすぎ～！！

『あ、そーゆー意味じゃなくて、えーと…』

私が慌てているとふっと吹き出す声が聞こえた

治｢そんな慌てんでええよ？まあ食べようや｣

『そ、そうですね！』