推しの宮と好きの宮【宮侑、宮治】 (ページ2)

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第1話ページ2

『ん～！いい天気！』

春！桜が満開になる頃、私藤森Aは稲荷崎高校に入学します！

なんで愛媛から兵庫まで来たかって？聞きたい？聞きたいよね？よし。話そう((

それは半年前のこと……

『うわっ！人多！』

私は兵庫県のいとこの家を訪れるため、夜行バスで駅まで行ったはいいものの…人が多い…

『あれ？ここで待ちよるっていよったんやけどなぁ…？』

待ち合わせをしていたはずのいとこが来ない。さらに、人が多すぎて流されそうになる

『いたっ…すいません！』

頑張って堪えたけどもう無理ぃぃぃぃ！と思った時

?｢大丈夫か？｣

大きな人が目の前に現れたかと思えば、私が人とぶつからないように壁になってくれていた

『はい！』

お礼を言おうと振り返るとあら、美男子さんではありませんか((
そこから我に返り、はっと気づく

『もしかして部活前でした…？』

その方は大きなエナメルバッグを持ち、いかにも運動部のような格好をしていた

?｢ん？あ、帰りやから大丈夫やで！｣

『えええ！帰りやったら疲れとると思いますし、お気づかいなく！！』

実際この距離でこのイケメンさんと話しているのは、面食いの私としては心臓にくるのだ

?｢ええよええよ！てゆうか、お嬢ちゃんこんな所で何してはるん？｣

お嬢ちゃん…お嬢ちゃん…私の頭の中でお嬢ちゃんという言葉が繰り返し流れた

え、この人高校生よね？？

『え、お嬢ちゃん…？』

?｢そうそう、なんでこんな人いっぱいのとこおるん？自分小学生やろ？｣

小…学…生……

『そ、そんな年に見えますか？』

?｢え？ちがうん？｣

そんな心底びっくりした顔したらさすがの私も心折れるわ！！

『私中3です、、受験生…』

?｢え！？そーやったんか！それはすまん！｣

人混みにも関わらず、ガバッ！っと言う効果音がつきそうなぐらい勢いよく頭を下げるイケメンさん

『いや、言われ慣れてるんで大丈夫です！』

いや、言われ慣れちゃいけないんだけどさ？もうさ、、仕方ないよね、、

?｢ほーか｣

イケメンさんはクスッと笑って続けた

?｢どこの高校に進学するかもう決まってるん？｣

『いや…それがまだ……』

私は正直、県内に行きたい高校がなかった
私の親は可愛くない子にも旅をさせろの精神で私に兵庫の高校を勧めてきた
息抜きで来たのもあるが、高校の下調べで兵庫に来たと言っても過言ではない

特に中学から続けているバスケットボールが強い高校に行きたかった