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しばらくすると、ババババババとプロペラの音が。
外からはうめき声が聞こえる。
来た!
『キャンティを呼んだのね。』
「うん。だから早く…!」
ジンに支えられ、3人で倉庫の裏口から出る。
そして包囲していた警察の急所を確実に狙って撃っていった。
私も、ジンも、ベルさんも色々な場所を撃たれるけれど、急所は避けて警察を倒していく。
やっと全員が倒れたところで、ヘリコプターから降りてきているロープに掴まった。
『一体どうしたんだい。』
『っ…どうしたもこうしたも、私たちが狙われたの。』
『ハァ?なんであんた達だけ。』
「分からない…っ…。」
『それよりもバーボンはNOCだ。すぐに始末しろ。』
『あいよ。』
ジンジンと痛む腕を抑える。
きっと、私の死期は近い。
そう直感的に感じていた。
だって、だってだって。
バーボンは公安で、NOC。
…恐らく彼らが今日を狙ったのは、私の精神がやられているから。
これは直感でしかないけど。
ジンと私は共依存している状態。
そんな私が疲れていると、ジンも私につきっきりになったりする。
だからアジトにも顔を出している。
つまり、私が疲れていることとジンが私に依存していることを誰かが漏らした。
まだ…まだ私たちの中にNOCは残っている。
私は誰を殺せばいいの。
仲間である彼らの、誰を殺せばいいの?
.
『ようやく、だな。』
『坊や。くれぐれも命だけは。』
『分かってる。…俺は死ぬ訳にはいかないから。』
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年4月24日 14時