〃 ページ10
「うわぁ…絶景…。」
『すっげ…。』
通天閣の展望台に登り、大阪の風景を見下ろす。
それはもう絶景で。
2人して窓に張り付いてその絶景を見た。
大人になのに恥ずかしい、とはまぁ思うけれど恋人との旅行なのだから許して欲しい。
勿論本当の目的は忘れていない。
服部くん達とはココで待ち合わせだけど、時間はまだまだ先。
「折角だしお土産も買って帰りましょう。」
『あぁ。』
お土産コーナーへと足を向けると、目の前から男女が歩いてきた。
仲の良さそうなカップルだな…。
周りからしたら私達もそう見えているだろうけれど。
隣にある快斗の手を見る。
何も持たれていない、私より少しい大きい手。
握ってみても、良いだろうか。
ふぅ、と深呼吸をしてから快斗の右手の人差し指を引っ張る。
『…!』
「ダメ、ですか…。」
恥ずかしくなり視線を逸らすと、ガッと肩を掴まれる。
何そんな強引に!?と思い彼を見ると、ポカン顔をしていて。
よく見ると私の肩を掴んでいるのは快斗の手ではない。
急いでその手の主を確認しようと振り返ると、先程のカップルがそこにいた。
「…?」
??『Aちゃん、やんな?』
「………え、和葉!?」
何故私の名前を知っているのか、頭をフル稼働させて考えた結果そのカップルは和葉と服部くんだという結論に辿り着く。
確かに面影はある。
服部くんは相変わらず顔が黒くて帽子をかぶっているし、和葉はポニーテールはしていないものの茶色っぽい髪色で緑の目。
どうやら私の仮説はあっていたようで、和葉は『久しぶりやなぁ!』と私の肩をバシバシと叩いた。
「うん、久しぶり。今日は2人に会いに来たの…ね?」
服部くんにそう問うと、おうと短く返事をされる。
和葉『えぇ!?平次知ってたん?教えてやぁ…。』
平次『黙っとけ、言われとったんやからしゃあないやろ。』
「サプライズしたくて。留学行ったことを知ったのも蘭から教えられた、って聞いて。帰ってきたことくらい直接会って言いたかったから。」
和葉『Aちゃん…!』
好きやぁ、と言いながら抱き着いてくる和葉。
こ、ここ通天閣なんだけど…。
平次『すまんなぁ、和葉が先におもてなし用の菓子買っときたい言うから。』
「だからこの時間にここに居たのね。」
だけど再会できたから結果オーライということにしておこう。
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ユッパ - 最初のお話から見てたけど、この話で号泣した!まじで、この話好き!頑張ってください (2020年4月24日 20時) (レス) id: 707a9255af (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 不可思議さん» 嬉しいです!頑張ります^^* (2020年4月22日 19時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
不可思議 - やばいです。この小説超タイプ…!← 更新待ってます!!! (2020年4月22日 18時) (レス) id: 578a6cecc2 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 那奈さん» 初期の頃から読んでくださり、ありがとうございます…!書いている側も早くくっつけ!って思ってました 笑 (2020年4月21日 13時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - クロさん» 嬉しいです…!ありがとうございます^^* (2020年4月21日 13時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年4月4日 18時