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フイッと顔を逸らしていると、顔を覗き込まれる。
業『…っ、A。』
「あぁ…作戦、て…あれだったの…ね。」
名前を呼ばれて、思わず反応してしまった。
こんな言い方…まるで嫉妬してるみたい。
馬鹿ね、と自称気味に笑う。
渚が弱らせた橋本の方へと行く。
愛美ちゃんが、来るまで…。
「っ…渚!」
渚『…何?』
「これが…終わったら、ちゃんと蘭ちゃん、達に説明するのよ…。」
渚『毛利さん…?わ、分かった。』
途切れ途切れになりながら、渚に説明をする。
詳しい事は後だ。
磯貝『っ…わ、若林…。』
菅谷『磯貝…!おい、動くなって…!』
磯貝くんに呼ばれ、足を引きずりながらそちらへ向かう。
菅谷くんに肩を支えられた彼はもうボロボロだった。
磯貝『お前、だけに…任せるわけにはっ…。』
「いいから、休んでて。…私、体力だけは…馬鹿だから…。」
菅谷くんに宜しく、と伝えその場から離れる。
電撃を食らって平気なのは今のところ私だけ。
倒れている人をおさらいすると、磯貝くん、木村くん、メグ、寿美鈴、寺坂くん、綺羅々、イトナくん、竹林くん、桃花、千葉くん、カエデ。
半分以上が倒れている今、立っていられる私は僅かながら戦力にはなるだろう。
あの寺坂くんやイトナくんでさえ倒れているのに私が立ってるって…どれだけなんだ。
今は自画自賛しても良いだろう。
「り、凜香…。」
凜香『A…。どうかした?』
「千葉くん、が…倒れてるの…。スナイパーライフルを持って、戦ってくれない…?」
凜香『…!うん。勿論そのつもり。』
凜香を千葉くんの元へ向かわせ、私は落ちていたナイフを拾い上げる。
ハンドガンを使っている人は他にも沢山いるから、他の人の物を借りて二刀流でいこう。
ボロボロになった体に鞭を打ち、橋本の元まで走る。
弱っているからか、簡単に触手を破壊できた。
他の皆も応戦してくれて、確実に相手の体力を削っている。
だけど10年前のような大きな攻撃は渚達が撃ってくれたのが精一杯で、"倒す"ということは難しそうだった。
時刻は朝の9:00少し前。
そろそろ終わらせなければ、山の方が騒がしいと通報されかねない。
決着を早くつけなければ。
グッと体に力を入れるも、赤い物体が横から飛んできた。
それと同時に"皆さん!"という愛美ちゃんの声。
私はそれを最後に意識を手放した。
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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです!次の作品も楽しみにしてます! (2020年6月14日 19時) (レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです! (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか?題名、教えて下さい! (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年4月3日 17時