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Karuma side
ドサッ…
走って山を登ってきた奥田さんに目がいっていると、そんな音が後ろから聞こえた。
振り返るとナイフを2本握ったまま倒れているAが。
業『A…！？』
全員が唖然としている中、俺は1人Aに駆け寄る。
頭は打ち付けていないみたいだから…一応大丈夫。
俺はAの上半身を起こし、頭を自分の膝に置いた。
超体操服がめくれて、僅かに見えるボロボロの肌。
こんなになるまで戦わせてしまった。
ギリッ…と唇を噛む。
すると、肩を誰かに叩かれる。
そちらを見ると瓶を差し出している奥田さんがそこに居た。
…俺がやれ、って訳？
業『俺よりも渚の方が良いと思うんだけど。』
愛美『…業くんなら、大丈夫です。』
そうやって謎の根拠の無いことを言われる。
だけどその言葉は妙に信じることが出来た。
最近ずっと見ていた光の宿っていない目と違い、何かを覚悟をしたような目。
業『はいはい。…Aのこと、宜しくね。』
頷き正座した奥田さんにAを預ける。
そして俺は渚の近くまで歩いた。
渚『僕達もサポートするよ。』
業『ん、ありがと。』
橋本の電撃を喰らわなかった人達が俺らを挟むようにズラッと並ぶ。
渚やAが弱らせた橋本に対して、この人数は十分な戦力だ。
ニッと笑い、一斉に攻撃開始。
バババババッとハンドガンから弾が飛び出す。
そしてナイフを持った岡島や中村が橋本に接近。
触手にギリギリ触れないように攻撃するナイフチーム。
俺はそれに気を取られている隙に橋本にこの薬を飲ませる。
何も会話はなかったが、通じ合うことくらい簡単だ。
ふぅ…と深く息を吸う。
深呼吸をして、焦らず慎重に。
カッと目を見開く。
一瞬の隙も見逃さず…チャンスは1度だけだ。
あそこまで戦ってくれたAに顔向け出来るようにしないとね。
奥田さんに膝枕をされたAをちらりと見る。
あーあ、幸せそうな顔して眠ってさ…。
あんだけ戦ったのに。
ククッと笑う。
業『さっさと殺るか。』
飛んでくる弾やナイフをギリギリ避けている橋本を必死に目で追いかける。
渚が振りかぶったナイフを避けた橋本が後ろへよろめく。
…今だ。
足に力を入れ飛び上がる。
狙いは1点、口だけ。
俺は電撃が来る前に、持っていた瓶を橋本の口に押し込んだ。
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ヒヨコ(プロフ) - ホントにおもしろかったです！次の作品も楽しみにしてます！ (2020年6月14日 19時) (
レス) id: a71ea1e4cf (このIDを非表示/違反報告)
白狐(プロフ) - 夢主のファーストキスってビッチ先生なんじゃ (2020年6月1日 18時) (レス) id: 348cf1e7b1 (このIDを非表示/違反報告)
Mocha(プロフ) - 面白かったです！ (2020年5月13日 21時) (レス) id: 87128bc86a (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - あのすみません、16の、カルマのセリフの「どうやらちがうみたい」が「どうやるちがうみたい」なってますよ。 (2020年5月5日 17時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - *利茄*さん» 何の小説ですか？題名、教えて下さい！ (2020年5月4日 12時) (レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：セツ
| 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月3日 17時
