130 ページ30
快斗 side
結局その日、パーティーを楽しんでお開きとなった。
関西夫婦や子供たちがぞろぞろと帰っていく。
俺は青子を先に帰らせ、工藤邸に残った。
ここに居るのは、あの日居たメンバー。
新一『降谷さん、仕事は大丈夫なの？』
降谷『あぁ…風見に頼んである。』
新一『赤井さんは？』
赤井『今頃ジョディがしてくれてるだろう。』
いやこの人達他人任せかよ。
はぁ、とため息を着くとノック音が響いた。
蘭『…新一。片付け、終わったよ。』
新一『あぁ、サンキュ。』
蘭『……うん。』
声だけだが、不安そうな声。
…そりゃそうだ。
自分の夫が自分の親友のことを知っているかもしれないのだから。
大抵の人間は俺らの様子がおかしいことに普通気付く。
ましてや彼女は奥さん。
『名探偵。…話せよ、俺の事。』
新一『え…。』
『お前も辛いだろ。結婚してそろそろ4年経つのにずっと隠し事なんてよ。』
新一『…あぁ。でも黒羽は良いのか？』
『別に、色々してもらったお前に仮作りたくねぇんだよ。』
新一『ハッ…バーロ。』
小さく笑った名探偵は、自室を出ていった。
降谷『快斗くん。君に伝えたいことがあるんだ。』
『え？』
俺と名探偵の会話をずっと黙って聞いていたかと思えば、いきなり声のトーンを落として話し出す公安…いや、降谷さんと呼ぼう。
降谷『Aさんのご両親のことだ。』
『…！』
降谷『あのお2人は…元々、公安に所属していた。』
『ぇ…。』
降谷『俺はあまりお会いしたことがなかったが、凄腕だったと聞く。あの夫婦が潜入した組織は必ず壊滅すると言われるくらいにはな。』
『…だけど、あの組織は。』
降谷『あぁ。』
黙っていてすまなかった。
そう言い頭を下げる降谷さん。
『頭上げてくださいよ…！俺はあんたに助けられたんです。』
そう。
俺は10年前のあの日、1度警察に連行された。
けれどすぐに釈放されたんだ。
彼、降谷さん…そして隣に座る赤井さんのおかげで。
俺は未成年だったし、宝石も返していたからと上に話をつけてくれたらしい。
その変わり、公安とFBIの協力者になるのが条件だった。
俺は快くそれを了解した。
Aが戻ってきたのに俺は刑務所の中、なんて嫌だからな。
赤井『黒羽くん。』
今度はニット帽の彼が俺の名前を呼んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 974人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セツ(プロフ) - ここからの続編を、新しく作成した"紺青の拳"に繋げました。 (2020年5月14日 16時) (
レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - mpさん» ありがとうございます！たった今、作成しました^^* (2020年4月4日 18時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
mp - セツさんのお話すごく好きなので番外編すごく嬉しいです！待ってます！ (2020年4月4日 0時) (レス) id: 7dfff5e535 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 長くなりましたが、まとめると�）槓圓呂海譴能�了�⊃刑遒鮑遒蠅修舛蕕鬟瓮ぅ鷙洪掘�続編となる番外編をのんびりとサブ更新 ですかね。それでは、今まで応援して下さりありがとうございました！とても楽しく執筆させて頂きました。 (2020年4月3日 16時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - どちらにしろ、本編はこちらで終了となります。続編は番外編です。続編が出来た場合は新しく物語を増やせないので、通知をそのままにするかお気に入り作者に登録してくださるとありがたいです。(そうすると通知が行きます) (2020年4月3日 16時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セツ
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年9月30日 18時
