Our Destiny Forever 【サンジ】 (ページ35)

今日:25 hit、昨日:0 hit、合計:56,646 hit

//消極的// ページ35

「そう。それじゃあ、貴方の家はどこ？送るわよ。」

「お、怒らないんですか？」

「ん？えぇ。それに、困ってただけでしょう？困っている人を助けるのは当たり前じゃない。」

今思うと、この時の私の笑顔は怖かったと思う。

…本当に。

再度街中に戻り、小さなアクセサリーショップへと入る。

「ここが私の家なんです。良かったらお茶でもどうですか？」

「あぁ…それなr「ごめんなさい。私、急いでるの。」え？」

サンジの言葉を遮るようにそう言い放った。

そうよね？と同意を求めるようにサンジに目を向けると、コクコクと頷く。

「それじゃあ。」

「あ、サンジさん！ありがとうございました！」

黒髪の彼女は駆け寄ってきたかと思えば、サンジの頬に口付けをした。

「な…！」

互いに頬を赤らめ合っている2人に、イライラとした感情が収まらない。

私は何も言わずにその場から立ち去った。

船への帰り道。

色々な人と肩がぶつかるが、そんなの気にしていられない。

何よ、サンジの癖に。

やっぱりあんな風に若くて可愛い女の子が良いのかしら。

暗い中、細い道を1人寂しくとぼとぼと歩く。

すると、聞き覚えのある声が私を呼んだ。

「Aー！」

顔をあげると、そこには見慣れた船。

「ルフィさん。」

「ん？なんだ？サンジは一緒じゃねぇのか？」

「…知りません、あんなやつ。」

みょーんと伸びてきた腕が私の腰に巻き付く。

そしてそのまま甲板へひとっ飛びした。

あれ、なんかこれ既視感。

私が最初拾われた時のように、ルフィさんの胸にドサッと倒れ込んた。

「ニシシッ。」

歯を見せて笑うルフィさんに、母性が擽られる。

「あー…えっと、ただいま？」

「おうっ！」

ルフィさんから開放された私は、キッチンのテーブルに突っ伏していた。

「…バカサンジ……。」

「誰がバカって？」

「…！ナミ…ロビン…。」

「どうしたのよ。さっきから元気無い。」

後ろに居たのはナミとロビン。

彼女達は私の前の席に2人並んで座った。

2人…美人だな…。

ナミは若くて可愛いし、ロビンは大人の魅力があるし…。

この2人ならサンジと並んでも違和感なんてないのだろう。

私なんて、というネガティブ思考が頭の中を占拠する。

「話したら、楽になるわ。」

「そうよ！私たちを頼って！」

「2人とも…実は。」