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1日遅れの。(73話) ページ23

目を開けると、目の前の木に刺さっているトランプと、その場に転がっているサッカーボールを見つけた。



新一『蘭!大丈夫か!?』



蘭『新一ぃ……。怖かったっ…!』



駆け寄る工藤くんに、蘭は抱きついている。



工藤くんは顔を赤くしているが、平然を装っているようだった。



『おい、Aも大丈夫かよ。』



「え?えぇ。私は平気。それより、トランプ銃簡単に使わないでよね。」



『あ、あぁ…。』



新一『おい蘭?もう、帰るか?』



蘭『や、やだ…せっかく新一に会えたのに。』



新一『子供か…。』



泣きながらすがり付くように抱きつく蘭。



工藤くんはきっと、蘭に付きっきりになりそうね。



『…俺らは帰るぞ。』



「は、ちょっと快斗?」



腕を引っ張られ、カランカランと下駄を鳴らしたがら早足でついていく。



近くの公園に着いた時、ベンチに座らされた。



「何?快斗。」



『ちょっと手出してみろ。』



「は、?」



グイッと掴まれた右腕は、快斗の目にしっかりと映る。



『なんだよこの痣。』



「痣…?あっ。」



いつの間にかできていた、痣。



あの男に強く掴まれた時についたのかな。



『それに、手、震えてるぞ。』



「っえ…。そんなっ。」



自分ではそんなことない、と言い聞かせるも、やっぱり手は震えている。



『怖かった、よな?』



「……馬鹿。もっと早く来なさいよっ…!」



躊躇いがちに肩に回された腕。



私はそのまま快斗に体重を預けた。



『っ…!』



「ねぇ快斗。工藤くんと何話してたのよ。」



『あ、あぁ。どうやって元に戻ったのか聞いてたんだ。一事的なものだってよ。』



「哀ちゃんの薬?」



『らしいぜ。』



暫く沈黙が続く。



ふと上を見ると、キラッと何かが光った。



「あ、流れ星。」



『どこだ!?』



「もう消えた。…あ、ねぇ快斗は短冊になんて書いたの?」



『えっ?あ…それは、秘密。』



「へぇ…色恋沙汰かしら。」



『ち、違ぇよ!』



「怪しい。」



もし色恋沙汰となれば、青子関係かしら?



『それよりAはどうなんだよ。』



「え?そうねぇ、キッドが怪我しないように祈ったわ。」



『…願いって人に言うと叶わないらしいぜ。』



「へー。」



『俺が怪我しても良いのかよ。』



「私が手当するわ。」



『……そっ。』

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ピコピコハンマー - 「気をつけて」は「を」です!とっても面白い作品です!これからも頑張ってください!! (2021年6月19日 9時) (レス) id: a1310badd0 (このIDを非表示/違反報告)
魔理華 - 楽しみに待ってます! (2019年7月15日 20時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 魔理華さん» ありがとうございます!頑張りますっ! (2019年7月13日 0時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
魔理華 - 面白かったです!続きが気になります!更新頑張ってください応援してます (2019年7月12日 7時) (レス) id: 28703d16e4 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 黎夢さん» ご指摘ありがとうございます!当方あまり弓道に詳しくなく、調べた限りの事で更新しておりました…。良ければ、改善点を教えていただけないでしょうか? (2019年7月8日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セツ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年5月25日 11時

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