27(平成最後の更新です) ページ27
快斗 side
『………。』
起きねぇな…。
あの後直ぐにAを女子テントに連れて行き、氷枕で頭を冷やしながら寝させていた。
ちなみに髪型は紛らわしいから、と名探偵にまたぐしゃぐしゃにされて元に戻った。
その時名探偵の彼女はハッとしたように謝ってきたけど。
んで、女子テントには何故か気を使われて俺とAしか居ない。
「か、いと……?」
小さく囁かれた言葉。
『あ、A起きたか。』
Aが薄らと目を開けた。
「…ん。」
『ちょっと待てよ…あの姉ちゃん達呼んでくる。』
「待って。」
立ち上がろうとすると、パシッと手を掴まれた。
『んぁ?』
「快斗、今日なんでここに来たの。」
『は?いや、誘われたからってのと楽しそうだったから?』
「本当?」
ジッと見つめられ、つい澱んでしまう。
「キッド=快斗だってコナンくんにバレるのよ?その可能性、快斗なら普通に分かったわよね?」
体を起こしたAは、ハッキリとそう言った。
『……バレてら…。』
「やっぱり。何が目的?」
そう、ここに来た目的はただ楽しむだけじゃない。
他に理由があった。
じゃないと自分から名探偵の所になんて行かねぇからな。
『例の組織の事だ。』
「っ…調べたの?」
驚いたように目を開くA。
例の組織、というのはあの日Aや俺の命を狙った奴らの事。
鈴木財閥の爺ちゃんに変装したり、古びたビルを爆発させたり。
そいつらについて、寺井ちゃんに調べてもらった。
『あぁ。名探偵達が追い掛けている組織を黒の組織と言うなら…俺らが狙われているのは赤の組織、だな。』
「赤の組織…。」
『寺井ちゃんが調べる限りはな。赤い宝石ばかり狙っているらしい。俺らを狙う理由は定かじゃねぇが。』
「………。」
急に黙り込んだA。
『どうした?』
「え?あぁ、ううん。赤、といえばお母さんとお父さんも2人で出掛ける時いつも赤い服着てたから。」
『赤い服?』
「うん。お母さんはワンピース、お父さんはネクタイとジャケットが赤だったわ。」
懐かしむように目を閉じるA。
「だけど3人で出掛ける時は色なんて関係無くお洒落してたのよ。」
なんでかしら、と首を傾げるA。
赤い服、か…。
まさかな。
.
ピッ
??『そういう事か…キッド…。』
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セツ(プロフ) - 祟璃さん» すみません、キッドの誕生日なら気楽に書けたのですが、新一やコナンくんの誕生日だったので、この小説の夢主と絡ますのは変かな…と。不快に思われたのなら、申し訳ございません。 (2019年5月6日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - こここさん» ありがとうございます! (2019年5月6日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - 明日の不思議さん» 楽しみにしててください(*^^*) (2019年5月6日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
セツ(プロフ) - ミョンスさん» ありがとうございます! (2019年5月6日 10時) (レス) id: 387ee06ba6 (このIDを非表示/違反報告)
祟璃 - キッドとのお話を読みにきたのに突然の新蘭で吃驚しました汗 必要ですかね?いや、新蘭は好きですけど...。 (2019年5月6日 1時) (レス) id: 53235c3c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セツ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年4月13日 0時