【ONE PIECE】シルクハットと水鞠 ��

×144× ページ44

【サボside】



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『世界最大の悪の血』



その言葉で

センゴクが何を言いたいのかわかった




Aはおれに抱きついて

息を荒くする


おれはAの頭や背中をさすることしか

できなかった




しかし、その間も

頭はズキズキ時は痛む

なぜ最近になってこんなことが




・



『お前の父親は！

海賊王ゴールド・ロジャーだ！』




・




あぁ、やっぱり

火拳のエースはAの兄だった




なぜこんな形でわかってしまったんだろう

残酷すぎる




映像には火拳の顔が映し出される

頰のソバカス

それしか似てないけど

雰囲気、が似てるのかもしれない




火拳の顔を見ていると

頭がより一層痛んだ


そして、夢を思い出す

一緒に遊んでいた男の子

あれは、





・


「私、今からマリンフォードに向かうよ」



・



Aの息は整い

座っているおれを見下ろして言った


おれは止めようと腕を伸ばすが

頭痛のせいで身体が動かない


おれの頰にキスして

シルクハットを被り直す





・



「待て...！」




「お兄ちゃんを助けなきゃ」



・



おれのほうに振り返りもせず

Aは行ってしまった



頭痛はひどくなる



『サボ！』



頭に声が響く

子どもの声だ


懐かしいような、ついさっき聞いたような

そう考えているうちに

おれは意識を失った




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