暗殺人形 (ページ4)

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暗殺2 ページ4

場所は変わりとある部屋。
昼間だというのにカーテンは全て閉じられており、部屋の電気すら点いておらず唯一の灯はスタンド型のランプのみ。そこには2人の人物が何やら話していた。

「私をこんなところにわざわざ呼び出しておいて、何の用？何か面白い話でも見つけたわけ？」
真っ白いワンピース使用の軍服を身に纏った女が問いかける。

？「ああ。面白い話でも、とびきり面白い話をな。」
白い軍服を身に纏った男が答える。

「………」

？「お前に命令だ。LDHに潜入してこい。期限は問わない。」

「何。その変な名前の場所。潜入なら私より他に適任者がいるんじゃないの？それに、潜入なんて興味ない。私の仕事は人を殺すこと。それ以外は一切しない、貴方も分かってるでしょう？……ハーデス。」

ハーデスと呼ばれた男は口角を上げて更に続けて言った。
ハ「なら、いい方を変えよう。……そのLDHとやらに俺達組織の情報を持ち逃げしたネズミが出入りしているらしい。お前にはその情報が入ったUSBをネズミから奪い返してこい。」

「要するに、その裏切り者のネズミを殺してこればいいんでしょ？潜入は正直気に入らないけど、人が殺せるならこの仕事、引き受けるわ。」

ハ「話の分かる女で何よりだ。それと、アノ人から預かってる話がある。」

「アノ人から…？何、その話って。」
今まで同じ声のトーンで話していた女が、少し声のトーンを上げた。しかし、その表情は無表情かつ無感情のまま。

ハ「同じく、そこに所属しているグループの護衛をしてほしいという話だ。わざわざそこの社長から直々の頼みだ。」

「言ってる意味が分からないんだけど。それに、私の仕事はネズミを殺してUSBを回収すること。護衛なんて他に任せればいいだけのこと。」

ハ「潜入だけじゃ余計に怪しまれるだろう。護衛という肩書で潜入してこい。詳しい資料はあとで渡す。」

「…ハア。分かったわ。全部引き受ければいいんでしょ。どっちみち、アノ人の命令なら従うしかないじゃない。……今回だけだから。次はちゃんと殺しの仕事だけ持ってきてよね。他は受け付けないから。」
そう言い残し女は部屋をあとにした。

ハ「期待してるからな。…アテナ。」
怪しく男の声が部屋に響き渡った――。
今思えば、この時から私の歯車は狂ってたのかもしれない。