暗殺人形 (ページ14)

今日:15 hit、昨日:0 hit、合計:52,378 hit

暗殺12 ページ14

「…何。貴方もコンビニに用？あるなら早く済ませてきて。それと、尾行なんて悪趣味ね。バレバレだから。」
よりによって要注意人物と鉢合わせるなんて、よっぽど今日は運がついていないのね。

臣「上手く出来たと思ったんだけどな、俺の尾行術(笑)…残念だけど、コンビニに用はねーんだわ。用があるのは……お前だよ。」

「…私は貴方にこれっぽちも用はないんだけど。」
私がそう言ったら彼は肩を揺らすという独特な笑い方をした。

「何がおかしいの。」
失礼な男。

臣「ホント、性格淡泊過ぎんだろお前(笑)」

「別に興味がないからこう言ってるだけ。」

臣「…興味がないって、だから撮影してる時もこの間もずっとつまんなさそうな顔してたんだな。そんなに俺達のこと嫌い？」

「嫌いも何も、タダ興味がないだけよ。貴方達に関しても。」
急に何よ。
別に嫌いなんて一言も言ってないじゃない。
言ったでしょ、興味がないだけだって。

臣「ふーん。興味がないなら何でこの仕事引き受けたわけ？別にこの仕事する意味なんかねぇじゃん。さっきの隆二の護衛だってスゲー距離とってたし。あれじゃあどう見ても護衛って言えねぇじゃん。」

「…随分と見かけによらずお喋りなのね。」
私だって好きで貴方達の護衛なんてしてないから。
本来の目的を果たすためにしてるまでよ。

臣「お前には聞きたいことが山ほどあるからな。」

「悪いけど、教えるつもりなんてこれっぽちもないから。私がどうしようが貴方の知ったことじゃないでしょ？私と貴方とは仕事上だけの関係、それ以上でもそれ以下でもない。分かったならこれ以上干渉しないで。仕事以外で干渉されるの嫌いなの。もちろん、干渉する気もこれっぽちも持ってないけど。」
ここまで言っておかないと、この男何をしでかすか分からない。
それに何を考えているのか私には見当もつかない。

臣「………あっそ。」
何か言いたそうな顔をしてみたいだけど、何も言わないのね。
ますますこの男が分からない。

隆「ユナさんお待たせ～って臣！？何でいるの！？」

臣「俺もコーヒー買いに外出たんだけど、やっぱいらなくなったから時間潰しにコイツと喋ってただけ。」

隆「そうなの？まあ、いいや。それより早く戻ろうよ。皆待ってると思うし。」

臣「いや、お前が待たせてんだろ。」

隆「あ。そっか～(笑)」

「………」

臣「おい。ぼーっとしてると置いてくぞ。」

「貴方に言われなくても着いていくから。」