わたしだけレベルアップな短編集について (ページ1)

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ニャンて日だ！ページ1

Gon side

　

　

　

　

それは２月のある日の昼のことだった。

　

　

　

　
「ねえ、キルアAどこかしらない？」

　

「みてねえけど、あいつの部屋は？」

　

「まだ、行ってない！」

　

「いつもこのくらいの時間まで寝てんだろ？」

　

「今日はなんか胸騒ぎがするんだ」

　

「ゴンの気にしすぎじゃねえの？」

　

　

　

今日起きてから何やら胸騒ぎが止まらなかった。

　

理由を確かめるためにAやキルアの様子を見に行こうと、部屋を出てからキルアの部屋へ向かった。

　
キルアのいる部屋に着くとキルアは特に変わったことはなかった。

　
でも、いつもと違ったのは大体いつもこの時間にはいるはずのA。

　

　

　
　

「にゃにこれ！？！？」

　

　

　
キルアと俺が話していると聞こえたAの大声。

　
俺とキルアは目を合わせて急いでAの部屋へ向かった。

　

いつもはノックする部屋も今となれば関係ない。

　

　

　

「おい、A！？」「どうしたの！？」

　

Aは鏡の前で自分の顔をペタペタと触っていた。

　

キルアと俺はAの姿を見て唖然とした。

　

　

「 Aそれどうしたの…？」

　

「コスプレか？」

　

「コスプレだったら、あんにゃにびっくりしにゃいでしょ！？今日はにゃんの日か知ってる？」

　

「２月２２日…なんかあったか？ゴン」

　

「俺もわかんない」

　

「猫の日っていうじゃん！にゃんっ！って！」

　

「それが関係あるのか？」

　

「もしかして、A…猫の日だから猫になっちゃったとか…？」

　

「流石に、馬鹿なAでもそんな馬鹿なことは言わないって、おい泣くなよ！？」

　

「ふふっ！嘘にゃきだよ～！！」

　

　

Aはいつもキルアがするように猫顔になって悪い顔をしていた。

　

　

　

「にしても、関係あるにしろなんで猫になるんだよ？！」

　

「不思議だね…それこそ魔法なんじゃないの？」

　
　
「いや、念って可能性もあるだろ？！」

　

　

　

俺たちが話しているのを他所に、Aはまた鏡をみて、今度は耳を触り始めた。

　

その目はさっきとは違ってキラキラしている。

　

　

　

　