凹凸凸凹エンドゲーム／tbur tkm ページ3
「匠に避けられてる！？」
今この瞬間、周りのなにより大きな声でそう言ったのはオルカ先輩で、どうして署前でそんなに大きな声で……、とは言えなかった。
「き、気のせいだったりしないのか！確実になのか！？」
『いや。わかんない、です。けど、最近はほんと露骨というか』
「…うーん」
「確かに匠はひどいこともするし言うけど、……ほんとにアイツがそんなことするのかあ？」
その通り。ほんとうに、その通り。
それこそが、こうして今日もまたわたしが頭を悩ませる最大の要因。
特殊刑事課と名を轟かせ、国家ギャングとすら呼ばれ恐れられてしまうような悪行を重ね続ける彼ではあるが、それ以上にとてもよくできた人。な、はず。
『だからオルカ先輩ならなにか知ってるかなあ、って』
「いや知らないな。オルカで良ければ直接聴いてみるぞ？」
『いえいえいえ！そんな！先輩にそこまで役を買ってもらう訳には』
「そうか？………あ、なあ。丁度来たぞ」
おーい、匠ー！！と。
さっきよりさらに大きなよく通る声が隣で聞こえる。
どくりどくり。緊張からか変な鼓動を打つ心臓を抱えて、いつだって一際目を引くオレンジの彼に目線を向けた。
あ。
大きな呼び掛けのおかげかかちり、視線が交わった。と思えば、すぐに目線が外される、
『お、おるか先輩〜〜！』
「匠！！」
第三者から見ても気のせいではなかったらしく、少し強めに彼を呼ぶ声ががちんと鼓膜に響く。
やはり声は届いているようで、あからさまに目を背けたままにちょいちょい、と。こっちへ来いと言いたげに麾く。
「ちょっと待っててくれ」
しょうがないな、さっきからは想像のつかない声量でそう呟きつぼ浦先輩の元へ小走りで駆けていく彼女をただ眺めていた。
内緒話でもするの？と言いたくなってしまうくらいの距離で、とてもこちら側には届かない声の大きさで話をする2人。
「ど、どういうことなんだ？ビョーキなんじゃないのか！？」
しばらくして、再び大きな声で振り立てるようにそう言い悩む素振りを見せたオルカ先輩が、何かを決意したのかつぼ浦先輩の手を引き大股でずんずんこっちへ向かってくる。
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なな(プロフ) - 「あくる日の」のお話めちゃくちゃ好みです...！悪いれだーさんまた読みたいです (3月27日 20時) (
レス) @page5 id: 412825c0ad (このIDを非表示/違反報告)
ちーかのすけ(プロフ) - マジで好きです！(*´ω`*)今回もめっちゃ良かったっす😇✨💕 (2月13日 8時) (レス) @page11 id: 927919367a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2024年2月10日 19時
