＿壁を超えて (ページ13)

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#11 ページ13

＿翌日13:00

心臓が取れるんじゃないかってぐらい

心音がうるさい。

2人で事務所前でウロウロする。

7「お前が先入れよ」

「いやいやいや」

7「お前の用だろ」

「いやいやいや」

？『あの、何してらっしゃるんですか』

「！」

チャニョル！？

ハッとして顔を上げると、

警備員『警備室に行きますか？』

待って待って、

誰だよ

怪しまれてね？

決して怪しいものではないです。

はい。

『え、あ、えと…』

7『あの、用がありまして…』

警備員『…？』

すんごい怪しんでるよ〜

？『あ、ごめんなさい、僕の客です』

「！」

7「！」

今度こそチャニョルかと思って

勢いよく顔を上げる。

そこに居たのは、

7「べ、べ、ベクオッパｯ！？」

警備員『ビョンさんのお客様でしたか。失礼致しました』

べ『チャニョルにハンカチ返しに来たんだよね？』

『は、はい』

7「」

べ『外寒いでしょ？入って入って〜』

ベクは自然に私たちの肩に手を回し、

歩き出す。

「え、あ、ちょっ」

肩！！！！

7「」

事務所に入ると、

ロビーのソファーにキャップを深くかぶった

黒ずくめの背高のっぽが腰掛けていた。

…チャニョルやん

…絶対チャニョルやん

チャニョルだよね！？

チ『！』

あっ、こっちに気付いたみたい。

べ『この2人、お前のお客さんだろ？』

チ『おー…』

チ『って！お前何さりげなく肩組んでんだよｯ！』

べ『あー、忘れてた。ごめんね〜』

私たちに申し訳なさそうに眉を下げて謝る。

チャ、チャンベクが

目の前に！！！！

ナナなんてずっと放心状態だし、

大丈夫かな。

『ハ、ハンカチをお返ししに来ました』

チ『あ、うん！ありがとね！』

べ『隣の子はナナちゃんだよね？』

7「」

『あ、はい！ち、ちょっと混乱してて』

べ『…ナナちゃん？大丈夫？』

ナナを覗き込むベク。

7「…っ！！」

チ『www』

チャニョルは2人を見て何故か笑ってる。

ナナの白目がそんなに面白かったかな！？

『ナナ、私たちこれ以上お邪魔する訳にはいかないから、そろそろ帰ろう？帰りの飛行機の時間もあるし』

7『…あ、うん』

『じ、じゃあ、また。チャニョルさん、この前は本当にありがとうございました。』

チ『…』

名残惜しいけど、

手を振って入口に向かう。

チ、べ『…あの！！』

2人が私たちを呼び止めた。