検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:109,681 hit

3 ページ3

翌日の朝、大きな声で目が覚めた。よーく聞くと怒鳴り声。


「お姉ちゃん…」


震えるアカリと一緒にゆっくり階段を降りる。


「私よりあの女がいいの!?」


響くお母さんの声。部屋にはお父さんもいた。


「なんか言ってよ!」



「もう、疲れたんだ。」



「待って!」


父はコートをとって玄関に向かった。


「どこ行くのよ!」



「もう、ここには戻らない。あの人と一緒に暮らす。またな。」



ガチャン!


閉められたドアに座り込む母。私とアカリはお母さんの元に行った。




「お母さん、お父さんは?」




「あんた達のせいでもう…」





母は近くにあった花瓶を私達の方に投げつけた。




「っ!!お母さん…?」






「あんた達のせいで駄目になった。幸せな暮し…」




その時から全て変わった。母の私達の扱い、家の中。




「早く掃除してよ。早く!!!」



近くにあった皿を投げつけられる。アカリの足下に破片が散らばった。アカリの足には切り傷がたくさんできていた。




「部屋から出ないでよ。」


バタン!と音を立てて閉められたドア。



「アカリッ!大丈夫?」



「お姉ちゃん…嫌だ、もう」



傷だらけの体。辛いし痛い。



「ここから逃げたいよ…」


「私も」


天井を見つめる。前まではこんなに汚くなかったのに。




「絶対守るから。アカリの事。」


私はアカリの体を包んだ。



「お、お姉ちゃん…!」


アカリは泣き叫んだ。けれど私は泣かない。
泣いてしまったら止まらないから。アカリをもっと不安にさせちゃうから。

4→←2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (96 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
376人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

相瀬(プロフ) - KAZUMI02919511さん» フォローありがとうございます! (2019年5月28日 6時) (レス) id: 17cb856d4a (このIDを非表示/違反報告)
相瀬(プロフ) - りんさん» ご感想ありがとうございます!頑張ります! (2019年5月28日 6時) (レス) id: 17cb856d4a (このIDを非表示/違反報告)
KAZUMI02919511(プロフ) - とてもいいお話ありがとーございます!Twitterフォローさせていただきます! (2019年5月16日 16時) (レス) id: 29e13e8152 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - はじめまして!とても面白いです!更新頑張ってください! (2019年5月10日 22時) (レス) id: 9ce3d75a95 (このIDを非表示/違反報告)
相瀬(プロフ) - はしみずLOVEさん» とても嬉しい言葉ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年4月30日 20時) (レス) id: 17cb856d4a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:相瀬 | 作成日時:2019年4月13日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。