蒼眼病(inar)

経過、一ヶ月目。 ページ8

有岡side


そんなこんなで始まった俺と伊野尾先生の賭けゲーム。


俺の体調に関する賭けとか、不謹慎かな。


でも何もしないとつまんないんだよぉ〜。伊野尾先生難しい話ばっかりするし…。






伊｢おはよ大ちゃん｣


有｢うわビックリしたおはようございます｣


伊｢そんなに驚く…？笑｣






伊野尾先生って神出鬼没だな。


前うとうとしてる時に気づいたら隣にいた時は死ぬほどビビったよ。


…でもそれ何も役に立たないよね。


お顔は国宝級にイケメンなのに、存在感薄いのだろうか。








伊｢医者が抜群の存在感放ってても意味ないでしょ｣


有｢あれ俺の心読んだ？｣


伊｢はい体温計。今日も熱ないと良いね｣


有｢伊野尾先生には考えてる事お見通しか…笑｣








凄いよね、まだちょっとしか一緒に過ごしてないのに。


もう結構俺のこと知ってると思うよ、伊野尾先生は。








有｢…ん！熱ない！｣


伊｢何度？…36.5度ね｣


有｢さっすが俺！一ヶ月病気しないなんて楽勝ー！｣


伊｢ふふ、大ちゃん元気そうだもんね｣


有｢うん！中学じゃ皆勤賞だったもーん！俺一人だけだよ、凄くない！？｣


伊｢大ちゃんだけ？すっご。マジ尊敬するわ。…偉いね、大ちゃんは｣








マジな顔で褒めてくれる伊野尾先生。


…ここだけの話、伊野尾先生に褒められるの、好きなんだよね…。


適当じゃないっていうか、なんか、俺だけを見てくれてる感じがして。







って、何を言ってるんだろうね、俺は。







伊｢俺中学も高校も皆勤賞じゃなかったからなー｣


高校…か。


有｢…そっ、か｣









本当は、高校も皆勤賞が良かったよ。


一回も休まないって大変に思うかもしれないけど、意外と簡単なんだ。









…変な病気さえ、しなければ…。

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