蒼眼病(inar)

さあ、ルールの説明を。 ページ7

有岡side


有｢…暇です、先生｣


伊｢そうだねー、暇だねー｣





一応答えてくれてはいるが、視線は目の前にあるパソコン。


奇病を持つ患者の主治医。


それは俺が思ってたより大変らしくて、週に一回、報告書を国に提出するらしい。






入院してから一週間が経った。


今日が初めての報告書提出日。







…なのは分かってるけど。


ずっとパソコン見てるのもつまんなーい。


俺が隣にいるのにー。


…って、なんかこれ彼氏に構ってもらえない彼女みたいな画になっちゃってる。






まあいいや。ちょっと伊野尾先生で遊んでやれ！






有｢まだ終わらないんですか、先生｣


伊｢そうだねー、終わらないねー｣





有｢今日暑いです、先生｣


伊｢そうだねー、暑いねー｣






有｢外に出たいです、先生｣


伊｢そうだねー、出たいねー｣







…答え方がワンパターン。


つまらなさ過ぎる…！


オウムかあんたは。これはこれで面白いかもしれないけど。






有｢…好きです、先生｣


伊｢そうだねー、好きだ、ね、…っええ！？｣


有｢うわ、なに！？｣





急に焦って俺を見る先生。


釣られて俺もビビる。


…いや、やっと反応があったんだし、喜ぶべきか？







有｢もー、やっと先生反応してくれたー。どんだけだよー｣


伊｢あ、いや、ごめん…。じゃなくて、マジそういう冗談やめて…｣


有｢ええなんでよ笑｣


伊｢本気にする、から…｣


有｢ん…？｣








いきなり伊野尾先生は何を言い出すんだ。


本気にする、って…俺が女の人ならまだしも…ねえ？









有｢ごめんごめん次からは気をつけるー。それよりさ、先生ゲームしよーよ｣


伊｢ゲーム？｣


有｢賭けね、賭け。一ヶ月間、何も病気しなかったら俺の勝ち！｣


伊｢もー…しょうがないなー｣


有｢やったあ！俺が勝ったらアイス奢ってー！｣


伊｢アイスで良いのか、安上がりだな笑｣

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