前線面 ページ45
岡本side
君がかけてくれた毛布を抱きしめる。
そして気付く。
この毛布は、この局の物だ。
え、え？
最初から俺が眠たいのに気付いて、
わざわざ借りて来てくれていたってこと？
眠い、なんて一言も言っていないのに？
俺の、為に…。
岡｢…ほんと、優しすぎるよ…大ちゃん、ごめんね｣
君がいない空間で言っても意味は無いのに、
どうしても伝えたくて。
虚しく響いた後、俺は走り出す。
行く場所は決まっている。
勿論、君の元へ。
岡｢…っ、大ちゃん！｣
全力疾走で屋上まで来たから、息があがる。
やっぱり君はそこにいた。
屋上のベンチに、膝を抱えて座っている。
そんな君の元へ駆け寄る。
岡｢大ちゃん…？｣
有｢…｣
返事が無い。
と、思ったら
有｢俺さ…寂しかったんだ。｣
不安げな声が聞こえて来る。
岡｢…寂しかった？｣
有｢圭人とかさ…皆普通に俺より大人っぽくなるし…俺なんかすぐ追いて行かれそうで…。何処にも…行ってほしく…なくて…。｣
だんだん震えてくる声。
有｢大丈夫って自分に、暗示かけて、…圭人、傷つけた…。ごめんね…ｸﾞｽ｣
顔は見えない。
けど、
あーもう、可愛い顔してんだろうなぁ。
ほんと、ずるいこと言っちゃって…。
岡｢大ちゃん、おいで｣
不安になっちゃった君を抱き寄せる。
岡｢俺も…あんな事で怒って、ごめんね…。ただ俺は、大ちゃんに男として見てもらえてないのが悔しくて…さ。大ちゃんはなんにも悪くないよ。本当、ごめんね。｣
有｢え、男として…？｣
なんとなく意味が理解出来たのか、だんだん真っ赤になっていく顔。
そのことについて触れたいけど、我慢。
有｢…っ、仲直り？｣
岡｢うん。これで仲直り！｣
有｢ありがとう…｣
岡｢こっちの台詞だよ。ありがと…あ、毛布！わざわざありがとうね。本当｣
有｢ああ、あれは…｣
そこまで口にして、より赤くなる顔。
大ちゃん、耳まで真っ赤だよ…。
有｢あれ、は…その、圭人に、風邪、引いてほしくなかった…だけ、だし…｣
岡｢っ｣
それ本当反則だってば。
俺はより一層、君を抱きしめる力を強くした。
それはさ、俺が風邪引くと寂しいからって事で良いのかな、なんて。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 156人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雛苺(プロフ) - 有岡大貴と言う天使が世界にいます。さん» 嬉しすぎるコメント本当にありがとうございます…！私も、見て下さる方がたくさんいるのが嬉しくて。面白いと思って下さるのなら、やり甲斐があります！大ちゃんの彼氏の｢君｣…いろんな所で伏線を張ってるような、張ってないような…笑。これからも是非読んで下さい！ (2018年9月14日 22時) (
レス) id: c975393570 (このIDを非表示/違反報告)
有岡大貴と言う天使が世界にいます。 - すごく面白いです！毎日いっぱい更新してくださりとても嬉しいです！大ちゃんの言ってた｢君｣が誰なのか気になります！無理に更新せず体調も気をつけて下さいね！(*- -)(*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2018年9月14日 21時) (レス) id: be6c4162af (このIDを非表示/違反報告)
雛苺(プロフ) - Leinaさん» 初めまして！コメント本当にありがとうございます！裏…望んでくれる方がいるなんて、もう感激です…！もうすぐ移行するので、そこで裏など取り入れて行こうと思います！とりあえず、この三連休にでも…。是非ご覧下さいね！ (2018年9月14日 18時) (レス) id: c975393570 (このIDを非表示/違反報告)
Leina(プロフ) - 雛苺さん初めまして！こんな時間に失礼します。この作品が大好きでいつも更新を楽しみにしています。ぜひぜひ裏も見たいです！無理のない範囲で構いませんのでご検討お願いします。 (2018年9月14日 0時) (レス) id: 9d6ca283be (このIDを非表示/違反報告)
雛苺(プロフ) - 凛さん» 嬉しいコメント本当にありがとうございます…！泣、いろいろ考えて、これちゃんと面白いかな？なんて不安になってたので、めちゃくちゃ救われました！これからもじゃんじゃん書くので、是非キュンキュンして下さい！頑張ります！ (2018年9月7日 19時) (レス) id: c975393570 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雛苺
| 作成日時：2018年9月2日 19時
