教室と保健室2 (ページ7)

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優吾side

阿部「大我！」

いつも静かな阿部ちゃんがノックも無しに、慌てて病室に入ってきた。

大我「阿部ちゃん･･･」

阿部「良かった！」

大我「ごめん。」

阿部「ううん。大丈夫！ちょっと心臓の音聞くよ。」

大我の心臓の音を聞く阿部ちゃんの目は少し赤かった。

その赤い目の周りには横に流れた涙の跡。

ここに来る途中で、走りながら泣いたんだろうな。

阿部「うん。呼吸は安定してる。」

北斗「呼吸･･･は？」

阿部「心臓はまだ不安定。油断はできないかも。」

慎太郎「油断できないって、どういうこと？大丈夫なの？」

樹「落ち着いて慎太郎。」

渡辺「そうだよ。焦るとは良くないよ。」

慎太郎「ごめん。」

阿部「今は大丈夫でも、いつ発作が起きてもおかしくない状態なの。」

大我「やっぱり検査結果良くなかった？」

阿部「大事なことだから後で言うね。それより大我は5人に伝えることあるんじゃない？」

そう言って阿部ちゃんとしょっぴーは病室から出ていった。

2人が出ていった後、沈黙が続いた。

こういう時、沈黙を破るのはいつもジェシーだ。

だが、そのジェシーも話し出そうとしない。

俺が話し出すべきか。

でもなんて言ったらいいのか。

俺は少しの間迷った。

優吾「ねぇ大我、何があったの？どうして病院から抜け出したりしたの？」

俺から出た言葉は、大我に聞きたかった素直な気持ちだった。

大我「ごめん･･･。」

優吾「俺は謝ってほしいなんて思ってない。大我に何があったのか知りたい。」

俺はまっすぐ大我を見つめた。