大凶！運だけはいいようです【d!】

大凶 ページ4

ぐさりと私の肉を裂いて何かが差込まれる感覚に体が悲鳴を上げる





『ゔぁ"…ｯ〜〜〜!』



痛みで声にならない悲鳴が出る





香の後ろまで迫ってきていたあの男に気がついた私はすぐに香の後ろへと回り込み香を押し倒した




けれど少し遅かったようで男はもう私の背中を刺したあとだった



倒れたせいか男の体重も重なり更に深く深くへ刃物が突き刺さっていく







あ、これ死んだわ
と思ったのを最後に私は意識を手放した
ｰｰｰ
誰かが私の名前を呼ぶ声が聞こえてくる



「Aちゃん！Aちゃん！！」





薄っすらと開いた目に写ったのは香で…





ka「Aちゃん！ねぇ！死んじゃやだよ！！！」





どうやら声の主は香の様。






良かった、香には大きな傷はなさそう。




安心して目を閉じようとしたところであることに気がついた






あれ…、全然痛みが来ない。



刺されたはずのところに手を置いても傷らしい傷の感触はない



疑問に思っていると医者のような格好をした人が香を諭しているのが目に入った




「もう傷も塞がってますし命に別状はありませんから！」




ka「で、でもAちゃんの手、こんなに冷たいんですよ！？」




「生まれつき体温が低めな方なのかと…」




なんかほんと…ごめんなさい。



ka「でもまだ目を覚まさないんですよ！？」





如何しよう。今起きていいかな



『え…えっと。おはよう？香』




ka「Aちゃん！！！」




恐る恐る医者の方を見ると「起きてたならもっと早く起きてくださいよ」と目で訴えかけられる




ごめんなさい…


ｰｰｰ
この世界は医学が発達してる…てきな？

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