【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ40)

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「鳴海先生？ちょっと何のつもり！？」

私は杏樹に食って掛かった
だけど杏樹は顔色1つ変えずに私に向き直って言った

鳴海「危険な目に遭うのは僕だけで十分だ。神崎先生は学園で活動する子達の面倒を見てやって欲しい。この仕事を受ければ僕は学園を空けがちになる。…もうAに危険な任務をさせたくないっ！」

最後のは本心だった
鳴海先生、神崎先生と言い合っている間は取り繕っているだけのこと
だけど最後は私の下の名前だった

志貴「神崎先生はどうしますか？」

正直、杏樹がそう思ってくれているのは嬉しい
小さな頃から危険な任務をして小さな怪我も大きな怪我もした
それにいつも杏樹は庇ってくれてた

…少しは甘えてもいいかな

「私は杏樹の代わりに、学園の中から志貴さんを支えます。また今回の件で立場を悪くした生徒達も支えられるように動きます。…それでもいいですか、志貴さん」
志貴「勿論です。鳴海先生と神崎先生の協力があれば、内と外から学園を良い方向に導いていけるでしょう」
鳴海「…一身を賭して引き受けさせて頂きます」

杏樹は一瞬目を瞑り、一礼をした
私もそれに合わせて一礼をする

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志貴さんの部屋から出て、私はこのまま花姫殿に残るが杏樹を外まで送ろうと思って一緒に歩いていた
志貴さんの部屋は花姫殿にある為、強い結界に守られており、私とは言えどかなり疲弊する
なるべくなら瞬間移動は使いたくなかった

「ったく。いつもはかっこつけないくせに、こういう時にかっこつけちゃって」
鳴海「ちょっとね。…あれ、棗くん？」

ちょい、と遠くを指さす杏樹
それにつられて目を凝らしてみると確かにそこには棗が居た

棗「志貴(アイツ)のとこ行って得た情報を吐け」
「蜜柑の事なら何も話してないわよ」

どうやら私達に用があって待っていたらしい

棗「知らないワケねぇだろ。ナル(てめぇ)なら蜜柑の情報を得ている筈だ」
鳴海「だーかーらー♡僕はホーントなーんも知らないんだって！知ってたとしても棗くんに話せることなんて…」

『ない』そう言おうと思った瞬間、私達の体は念力によって棗側に引っ張られた
逃げようとした杏樹は、逃げられなくなっており面白い
私は無駄に抵抗はしないが…
こんなのいつでも抜けられる

鳴海「て…てか棗くんっ。『念力』のアリスいつの間に手に入れたの？」
棗「おめーらがゲロったら話してやるよ」

杏樹からフェロモン浴びないように距離を取っていてこれもまたウケる