【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ35)

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全面戦争するにあたり、既に各方面根回しは済んでいるらしい
何を根回ししたか知らないけど

蒼龍会までの移動をどうするか思案していたらしいが私がいる為、その悩みは不問だと伝えた
私が全員瞬間移動させることは容易い

構成員が徐々に組に集まってきた
約束の時間になると全構成員が集まったといっても過言ではない
私は両のリングを全て外して臨戦態勢

「さぁ行くよ！！」
右手の拳を左の手のひらに打ち込んだ次の瞬間、場面は移り変わった

途端ざわめく構成員
初めてアリスを体験したんだ
そりゃそうなる

私達の目の前には蒼龍会本部建物
建物様式はウチと大して変わらない

お父さんは護衛をつけて待機
指示を出すのは私…
ったく女だから戦場出ないって思ってたけど撤回するわ
これは『任務』と一緒

私は辺り一帯に簡易的な結界を張る
結界のアリスじゃないし、志貴さんでも姫様でもないから強くはないけど
敵にアリスも居ないし、このぐらいでいい

「蒼龍会に告ぐ。我々は神楽組。我々への宣戦布告を受け取り、今蒼龍会会長の首を取りに来た！」

今の言葉を皮切りに構成員が乗り込んでいく
全面戦争は彼らに任せ、私は蒼龍会会長が居るであろう部屋に瞬間移動した

「…！？急にどうやって！？」

ビンゴ
ここには会長とそのボディーガード

「…これはこれは『ネメシス』様。私に何のようかな？」
「貴方の首を取りに来たのよ」

周囲では「ネメシス！？」「これがあの(・・)！？」なんて言葉もあがっている
そして「どうしてここに…。ネメシスは学園の犬では…」という言葉も

「悪いわね。学園の犬も私、神楽組のネメシスも私よ」

私は父から借りた拳銃を懐から出して構える

「馬鹿な！ネメシスが飛び道具を使うなどっ…！」
「そう。私はネメシス。気が向けば貴方達を空間ごと消せる」
「…何が望みだ」

会長は重たい口を開いた
私が一番望んでいた言葉を口にする

「そうね。少しお話ししましょう」

私は銃を構えたまま微笑んだ

「単刀直入に言うわ。…どうして神崎偲に脅迫状を？」

会長は葉巻に火を点け、口に咥えた

「蒼龍会は昔から神楽組との仲が悪い。そして神楽組は日本では大きな組織だ。その立場を狙っていたのは昔からだが…。つい先日ウチの馬鹿が騒ぎを起こしてね。しかしだ、そのチャンスを使わない手はない」
「ま、分かってた事だけど。昔からの因縁ね」

私は拳銃を懐に戻し両手を目の前に翳した

「…消すか。蒼龍会を」
「えぇ」