【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ32)

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朝から住宅街の外れで待ち合わせをし、セントラルタウンに繰り出した

2人共見たかったけど、忙しくて見れていなかったドラマをレンタルDVD屋さんで一気借り
お菓子屋さん、ケーキ屋さん、フライドチキン屋さん、惣菜屋さんにそれぞれ寄って色々な物を買いだし
夜に食べる予定のピザは宅配で頼む予定だから今はまだよし

私の家はシアタールームにもなるリビングがあるので、私の家に戻り、夜食べるものは冷蔵庫・冷凍庫に閉まった
そして買ってきたポップコーンと、元々私の家にあったウィスキーでハイボールを作り、ソファに着席

借りてきたDVDをTVに入れ、スイッチオン

鳴海「…本当にこんなクリスマスでいいの？外でオシャレなディナーでもいいのに」
「ううん。外行って生徒に見つかったらちょっとめんどいし。今日はのんびりまったりお家デートって事で♡」

お家デート…
そうは言ったものの、イチャイチャなんて死んでも無い

「見たかったんだよねぇ、このドラマ。一気見出来るなんて最高。今日一日は私に付き合ってね、杏樹！」
鳴海「勿論だよ」

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ドラマもあと2話残すところで夜も深くなってきた
一旦ビデオを止めてプチパーティーの準備をすることになった

ピザを宅配し、チキンを温め、惣菜を並べ、ケーキを解凍
シャンパンとグラスを用意しソファに座り込む

…別に悲しかったわけじゃない
だけど何故か涙が目に溜まってしまい、頬を一筋流れた

鳴海「…A？どうしたの？」
「ううん…。本当になんでもないんだけど、杏樹と大人になった今、クリスマスを一緒に過ごせている事が嬉しくて…。…っ！！」

すると杏樹はそっと私を抱き寄せた

「あんじゅ…っ」
鳴海「今までごめんね。ずっと片思いしてたなんて知らなかった。毎年悲しい思いさせてたんだね。…柚香先輩の事、きっと忘れるから。Aの事好きになるから。もう少しだけ時間を頂戴」

優しい声色で、決して私を責めることなく慰めてくれて
こういう所が私の大好きな杏樹で
…杏樹に柚香先輩を忘れて欲しい訳じゃないのに

それを口にさせてしまった事がとても悲しくて

私は気付いたら杏樹の唇にそっと口づけをしていた

「ごめん…。杏樹に柚香先輩の事忘れて欲しい訳じゃないの。キスまでして…。本当は困らせたいわけじゃないのに…」

泣きじゃくりながら杏樹に謝った

鳴海「…もっと困らせていいから。それで俺がAを好きになれば万々歳だろ？」

口調が変わるその瞬間が大好きなの