【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ4)

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野田「佐倉さん。我々のすることがあなたの事だけを考えてるかのようにみえるかもしれませんが、それはあなたの盗みのアリスが初等部校長に渡る事を何より危惧する判断もあるからなんです」
「蜜柑のアリスはそれだけ初校長にとって利用価値があるのよ」
蜜柑「え…」

私や杏樹のアリス、桜野くん、今井くんのアリスよりも遥かに利用価値がある
自分の中に入った異物を取りだしたいだろうし

野田「それだけ君と君のアリスが背負った運命は複雑で厄介に糸が絡み合っているんです。勿論こんな説明で君達に全てを納得してもらえるとは思いませんが…」

私と杏樹はのだっちの言葉を流しながら意識は完全に少しだけ開いている扉の方に吸い寄せられていた

棗「おい、お前らこいつがさっきからその垂れ流しの念仏みたいな説教で、お前らの言う通り動くだなんて思っちゃいねーだろうな。ガキを舐めんじゃねぇ」

…棗達を舐めてるわけじゃないんだけどね
この先蜜柑がこの学園に居る方が危ないのよ。本当に

棗「万一、こいつが血迷って納得したとしても、俺は納得しねぇ。どこの馬の骨ともわからねー奴にこいつは渡さねえ。説明しろ、『安積柚香』が俺達がこいつを託してもいいと思うような納得させるだけの人間か」

思わずひゅーと舌を巻いた
相変わらずコイツの考える事は大人顔負け

流架「いくら母親でも、佐倉の納得のいかない人なら俺らはあなた達からも全力で佐倉を守ります。佐倉は知る権利がある。あなた方が隠してきた事で、この学園に来た時からずっと…苦しんで振り回されて来た佐倉には。今、この先の未来を決める大事な時だからこそ…」

杏樹の独断で、蜜柑をこの学園に入れた
私もその協力者と言っても過言ではない
…私達が責任を取るべきなのに

流架「話してください。決めるのは佐倉です。あなた達大人じゃない。それ以上、佐倉本人を無視して見えない鎖で彼女を苦しめないで…。お願いです…」
「へえ？今時間はないし、のだっちの出番なんじゃない？」

私がニヤッと笑って高校長に話しかけた

高校長「…そう、だな。野田先生、初等部校長につけられたその制御ブレスから来るアリス(タイムトリップ)妨害波はもう攻略出来ましたか？」
神野「校長」
野田「はい…。照準時間と帰還時間に多少の誤差はあれど…」

じゃあ行けるわね
時間が無いのだから、時間の流れが違う時空に逃げてタイムトリップすれば過去の映像は見える