【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ26)

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野田「いいんですよ、そんな…」
殿内くんが唇を噛みしめ、のだっちに向き直った所で突然病室の扉が開いた

「全ては野田君のうさんくさいキャラが招いた結果ですから、気にすることはないですよ」

入ってきたのは志貴さん
お見舞いの品をテーブルに置きながら辺りを見回し、神野先生に話を進ませるように目配せをした
神野先生はそれを察し、話を始めた

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神野「そうですか…。柚香さんや、志貴君が中校長代理就任以外にもこの３ヵ月本当に色々な事があったんですね」
神野「私はあの後初校長の監視・牽制も兼ねて、初等部副校長に就任することになりました。中校長代理(志貴くん)の学園内外の人気や支持率はすさまじく、今や不信の的の初校長は比較的、我々の言い分を飲まざるを得ない状況で」

長い長い説明を一言も発さず聞いていたのだっち
神野先生は更に続けた

神野「しかし一つだけ…。高校長は無事、お立場を回復しましたが例の初校長のスパイ、五島聖はそのまま生徒会長のままで…」

そこが問題なのよねぇ
平気な顔してのうのうと生徒会長の座に居座ってるのが面倒なのよ

神野「あんなことがあってもまだ堂々と彼をそのままとどめておくということは、初校長にとって我々に対するけん制の意味が強いのでしょう」
高校長「こちらからも生徒会の方に対しては意見役として桜野と今井に監視役を託しましたが、いずれ初校長は遅かれ早かれ次の手を打ってくるはず。我々は油断せず、より警戒を怠らないようにしないと…」

野田「そうですか…。あ、そういえば翼くん。君はあれから無事危力系を抜けて特力に戻ってこれましたか？」

多分翼は「そうだ」と答える
私が目配せをすると、何も言うなと言いたげな目で私を制した翼

翼「あー、うん。まあな」
翼も棗も、私も翼に何か言いたげな目で見ているけど
それが実る事は無かった

志貴「先生方。実は少しご相談がありまして、生徒達ももうこんな時間ですしそろそろ…」

要は人払いって事ね
それを察した殿内くんは生徒達の背中を押してあっという間に病室を出て行った

生徒達が出て行った後志貴さんは懐から１通の封筒を取り出し、中から紙を取り出した

志貴「実は皆様に見て頂きたく…。今日私の元に初校長からこんな書状が届きました」
「アリス石の返還要求通達…？」

志貴さんは1つ頷いた
志貴「私がテロリストの頃、柚香と共に初校長クローンから盗んだアリス石の事です」