【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ22)

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葬儀が終わり私達は嫌でも切り替えないと生徒達への対応が出来なかった為、皆頑張った
翼や美咲だって蜜柑の事で辛いのに、私の事を気遣ってくれていた

『Aっち大丈夫？』
『アンタ達もね』

そう返せるくらいには気持ちは回復した
だけどやっぱり辛い事には変わりなかった
まだ歳じゃないのに、知り合いが死ぬのはかなり堪える

杏樹なんかまだ落ち込んでいる
それに怪我も怪我だからまだ家から出られなかった
B組の事は副担先生に任せ、杏樹は家にずっと籠りっぱなし

度々私が手伝いに家を訪れている
今日は志貴さんに私と杏樹が呼ばれていて杏樹の家まで迎えに来ていた

チャイムを押してから瞬間移動で入り込む
鳴海「お迎えありがとう」
「さ、行きましょ」

既に杏樹は支度を終えて待っていた
私は靴を履いた杏樹を連れ、中等部に瞬間移動した

志貴さんは花姫殿に部屋を与えられそこで過ごしている
花姫殿に入り侍女に案内されるまま、志貴さんの部屋に辿り着く

私がノックをして名乗ると、中から志貴さんの声で入るように促された

中に入り、デスクに座る志貴さんの前に並んだ

「…今日呼ばれたのは蜜柑の事ですよね？」
志貴「あぁ。…蜜柑は今、私と初校長が選んだ結界師による二つの結界が守る『迷宮棟』に居る。それが何処かは伝えられないが、安心して欲しい。蜜柑は無事だ」

初校長との『契約』の性質上蜜柑の居場所は知ることは出来ない
そして知る事が出来ないという事は会う事も間接的に話す事も禁じられている

志貴「蜜柑には私と高校長が面会出来る。今はベアも一緒だ」
鳴海「ベアが…」

ベアはいつの頃からか蜜柑がお気に入りになっていた
要と翼以外寄り着けなかったのに

志貴「それから柚香の事だが、先生と柚香が入ったお墓は私が結界で守り抜く。許可された者以外見つける事すら出来ない。…それは君達も例外ではないが。…すまない」

私と杏樹は顔を見合わせた
…仕方ない
分かっていた事だ

鳴海「いつか許可を頂ける日を待っています」
志貴「…約束します。…それからA、危力系の事だが無事私の管轄で存続する事になった。これまでの様な荒んな任務はもうない。…今の所誰も脱退者は居ないよ。彼もね」
「…翼は薄々分かってました。私には心配させたくなくて何も言ってこないけど」

危力抜けたら真っ先に私に報告してきそうだし
それが無いって事はまぁそういう事だ

全ての話が終わった所で私達はこの場を後にした