【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ3)

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杏樹「な！」
「ちょっと待ってください！」

私と杏樹はすぐさま突っかかった
言っている意味が分からない
何故ここで柚香先輩の名前が出てくるのか
それに私達の案は一体…

蜜柑はその言葉の衝撃さに倒れてしまい、蛍が体を支える

鳴海「何を言って…。あなた方は一体…」
「今の蜜柑に柚香先輩と一緒になんて…！」

神野「鳴海先生、神崎先生落ち着いて。これはあなた方が話された案も勿論考慮に入れた上での結論…。今回の騒動に関わって、そこにいる日向をはじめ立場を悪くした生徒が大勢居る事をお忘れなく。あなた達までこの学園から消えれば、誰が彼等を支え、サポートしてやれるのです。彼らの手を振り切ってまで、あなたは一生徒(佐倉)の為にこの先の人生を投げるというのですか」

私達が大騒ぎしていると神野先生からストップがかかる
確かに蜜柑の為だけに今後の人生を投げうるのかと聞かれれば、簡単に「そう」とは答えられない

だけど私達は柚香先輩と先生の子っていうだけで人生を投げうる覚悟はできている

鳴海「しかし…！ここで彼女の母親を引っ張り出すなんてそれこそ非現実的な…！」
「…神野先生の言い分には一理ありますが、私達の方が適任かと。教師なら幾らでも…」
桜野「この学園の教師の多くは信用ならない。それはA先生が一番良く分かってると思うよ」
「っ！」

この場にいる人たち、それに岬ぐらいよ
私が信用できる先生なんて
それは生徒達も一緒なのは私も百も承知

私と杏樹は顔を見合わせ、どうしてこんな非現実的な話が出てきたのか考えた
そして2人共ハッとして、斜め後ろにある扉を見た
…この部屋に入口以外である唯一の扉

こんな非現実的な話
この場に柚香先輩が居ないと発生しない

多分柚香先輩はあの扉の裏に居る

蜜柑「いやや。そんな人と逃げるなんて、ウチはいやや」
「蜜柑…」
鳴海「蜜柑ちゃん…」

お願い…
そんなに柚香先輩を拒絶しないであげて…

蜜柑「絶対に！何で…ウチが…。ウチの友達を傷つけたあの人と…」
高校長「しかし君にとってこの学園に残るという事がどういうことなのか…」
蜜柑「いやや！大体さっきからウチの事ばかり…。ウチだけまた外に逃げたりしたら、ウチを助けた棗や蛍、ルカぴょん。皆はどうなるの！？」

高校長の言葉を遮り、蜜柑は自分だけ助かるのが嫌だと話す
そう思うのも無理はない

だけど蜜柑が助からなければこの学園は、この日本は終焉に向かってしまうのだ