【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ16)

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初校長「中校長の縁故という立場が貴様を守ってくれるなどと2度と思わない事だ。…捕らえろ！誰一人決して逃がすな！」

初校長の指示で動こうとする風紀隊に私達は身構えた
しかし何処からか聞こえる地響き

次の瞬間、響き渡る爆発音
地震のように酷く揺れ、私たちは何かに捕まってやっと立っていられる程だった
揺れが収まった時、風紀隊の1人が初校長に報告した

「初校長、たった今本部から連絡が…。先程の轟音に振動、上空にて外界より攻撃があり学園結界の一部が破損した模様。『Z』の仕業とのこと…！」

全員唖然とした
何故今Zが仕掛けてきたのか分からない
これも志貴さんと柚香先輩の思惑なのか、それすらも分からなかった

「大変です！結界の破損に乗じて敵の学園内侵入が！」
「初校長の命を狙って奴ら本部に向かってるようです！」

窓際を監視していた風紀隊とテレパス使いの風紀隊からの連絡
初校長もこの状況に混乱している様子

殿内「まさか…。過去でのZと柚香さんの会話…。Zは実は初校長の手駒であるはずなのに敵は柚香さんとまるで『共通』だと言わんばかりの…。もしかしてZのボス(クローン)は初校長(オリジナル)にとって代わって学園を乗っ取ろうとしてるんじゃ…」

過去でそんな事を見てきたのね
私達が知らない柚香先輩の過去
Zに学園を乗っ取られて堪るか…

「校長！招集された事でこの時間出歩いていた生徒達がZのテロリストによって次々拉致されていきます！」
このままじゃ生徒達が危ない…

初校長「中校長は何している！」
「それがたった今意識不明との連絡が！」

姫様っ…
どうか無事で…

「サポートの結界師達で何とか堪えていますが、中校長の絶大なアリスで支えられてきたこの学園結界はこれ以上の攻撃があればもう限界です！花姫殿からは中校長自ら選ばれた後継者、志貴雅近を捜し出し今すぐにでも結界修正の要請を初校長より頂きたいと！」

思わず志貴さんの顔を見ると慌てもせず、静かな顔で初校長を睨みつけている
まるでこうなる事がわかっていたかのような…
でも柚香先輩が亡くなってしまったのだってついさっき

殿内くんの言う通りZと協力体制にあるのだとしたら、もしかしなくてもあり得る
それに中校長の次に強い結界のアリスを持つのは志貴さん
中校長が体調不良となれば自分に役回りが回ってくるのもわかっていたのだろうか