【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ15)

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空間に誰かが瞬間移動してきた音がする
振り返るとそこには憎き初校長が立っている
あろうことかこちらを睨みつけている

月「校長…。この爆破はまさか…」

…小泉先輩も初校長がここまでやるとは思っていなかったって事ね
甘く見過ぎだわ…

そして蜜柑の後ろに移動した五島くんが蜜柑を拘束する
初校長「ご苦労。手間をかけさせたな」

へぇ？
五島くんって私達の裏切者だったんだ
平気な顔して高校長の部屋に居て、それを初校長側に流したんだ
相変わらず卑怯な手を使うのね

じゃああの時の翼は五島くんだったのね
そうじゃなきゃあの鍵を手に入れるのは無理か

蜜柑「お母さんを…はじめから狙って…。あんたがこんな事を！？」
初校長「五島。連れていけ」
五島「はい」

蜜柑の問いかけには一切答えず、五島くんに言い放った
瞬間移動で蜜柑を横取りしたい所だけど、今それをやればどんな報復があるか分からない
私だけでなく、柚香先輩に大量の石を入れられている志貴先輩も何も動けないようだった

蜜柑「いやっ…！放せ…！」
「蜜柑っ！ダメっ！」
棗「蜜柑！」

私と棗は叫んだ
私は動くなという意、棗は助けるという意

棗が勢いで炎を初校長に向かわすと、初校長と五島くんを囲う結界に弾かれる

初校長「忘れたのか棗…。私の周囲には常に結界が張られている事を。お前達が見てきたあの過去の事件以来、よりに強固に。いかなお前でもそんなくたびれきった身体で何が出来る？…風紀隊、奴らを捕まえろ」

風紀隊に指示を出した瞬間、ピシッと音がしてパァンと弾けた音がした
…初校長の結界が割れた

初校長を囲っていた結界の存在が無くなっていたのですぐに分かった

初校長「誰だ！」

声を荒げるけど、この場にいる殆どの人が結界を割った犯人を分かっている
一斉に志貴さんの方向に視線を向けられ、志貴さんは柚香先輩をお姫様抱っこして抱えると初校長を睨んだ

初校長「志貴！貴様！」

隙をついて蜜柑が五島くんの手から逃げ出してくる
すぐに私が蜜柑を瞬間移動でこちら側に連れ戻す

初校長「威嚇のつもりか？死んだ女を抱いてお前1人で何が出来る。柚香(その女)を寄こせ」

志貴先輩と初校長の睨み合い
尋常じゃない雰囲気がこの空間を支配する

志貴「柚香はお前には渡さない。二度と」

やっと口を開いた志貴先輩は初校長に言い放った
初校長は目を見開き、怒りの表情を浮かべ強く志貴先輩を睨んだ