【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅳ (ページ11)

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鳴海「柚香先輩が…」
岬「すぐそこに風紀隊がいるんだぞ！」
「…もうこうなったら何を言っても駄目よ」
鳴海「行ってしまう…」
岬「え」

私の声も岬の声も届いていないレベルで会話が成り立たない
杏樹はもう柚香先輩の事しか考えていない
ここに私が居るのに

岬はどこかへ行きそうな杏樹の手を掴み、引き留めている

鳴海「また先輩は、あの日のように俺を置いて…。もうあんな喪失感二度も味わいたくない。二度も失って耐えていける自信はもうないんだ！」
岬「鳴海…」

杏樹は岬の手を振り払って、岬の肩を強い力で掴んだ

「いいわ。…柚香先輩は志貴先輩と外に出ることも出来るし、私達と外に出る選択肢もある。どっちを選ぶかはわからない。それでも柚香先輩を追う、って事でいいのよね？」
鳴海「あぁ…」

杏樹は俯いたまま答えた
私は岬にこう尋ねた

「岬、ここまで1人で来たわけじゃないわよね？槙原先生と？」
岬「あ、あぁ。二手に分かれて探していたんだ」
「じゃあ槙原先生探しに行きますか」

私は二人を連れて空に浮遊した
上から飛んで見渡せばすぐに見つかると踏んで
事実、すぐに見つかり合流する事が出来た

岬「槙原先生」
槙原「お、見つけたか」
「それで悪いんですけど、今から柚香先輩のとこ行くんで一緒に着いてきてくれます？置いていく訳にも行かないし」
槙原「それはいいが、居場所は知っているのか？」

そうなんだよねぇ
柚香先輩が瞬間移動した空間の歪みを探していたんだけど、正直言ってかなり面倒くさい

「居場所は知らない。もう攻撃されてもいいから空から探すわ」
槙原「神崎先生が良いならいいが…」

槙原先生の同意を得た後に岬と杏樹の同意も貰う
そして私は三人を連れて、この場から足を離した

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ギリギリ人を判別できる高度で飛び、敵に気付かれる事なく移動が出来た
そしてついに見つける事が出来る

「あっ！先輩達居た！」
指をさし、場所を示した所で私はこの場所から瞬間移動した
次の瞬間には地に足をつけていた

柚香先輩達のすぐ傍に降り立ったはいいものの、風紀隊も同時刻に現れ、風紀隊が柚香先輩達を攻撃し始める
それを見て私と杏樹は加勢に走った

杏樹のフェロモンが風紀隊を取り巻き、私の空間操作が風紀隊を一纏めにした
空間に囲い込み、動けなくする

柚香「ナル…」

先輩がどんなにその手を振り払おうとも、杏樹にとっては昔から
今更振り払った所で杏樹には慣れっこだから、何処へでも追いかけるんだよ