【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ10)

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Contents(36) ページ10

どこから情報が漏れたのか中等部はもれなく大パニック
授業どころでもなくなり、これ以上自体が悪くならないようにすることで精一杯
いざとなったらアリス使って収めろとも上からは言われているけど…

アリス紛失事件…
厄介すぎる

紛失しているのは外で活躍する大人のアリスのみ
能力のかたちは一切関係ない
…だったのに、つい先日中等部(うち)から1名被害者が出てしまった

能力のかたちの線は消えているので、残るはウイルスの線か人為的な線
だけど私は人為的な線だとみている

『盗み』のアリス
それならアリスを盗むことが可能なので、紛失にも繋がる

多分これを考えているのは私だけではない
きっと杏樹や岬もそう

Rrrr
パニック状態のクラスを他の先生に任せ、廊下に出る
着信相手は岬だった

岬『中等部大丈夫か？』
「全然大丈夫じゃない。パニック」
岬『やっぱりそうか。…ナルが何かしでかすかもしれない。見張っといてくれないか』
「やっぱり余計な事考えているのは私だけじゃなかった。…見張りね。そうくるとは思ってた。ま、やるだけやるよ」
岬『神崎もそっち側に転ぶなよ。じゃあな』

岬には何もかもお見通しだから面白いのよね

私がそっち側に転ぶか転ばないかは杏樹の話を聞いてみて決めるけど…
中立の立場を守っていきたい
…出来れば

・

・

・

私がいてもどうすることも出来ないし、中等部を抜けてきた
そしてそのまま初等部に瞬間移動
教員部屋の真ん前に移動し、扉を開けて中に入った

「鳴海先生ちょっと」
鳴海「え？」

パソコンと向き合っていた杏樹の腕を掴み、立ち上がらせる
そのまま引っ張って廊下の端の端に連れてきた

鳴海「急にどうしたの」
「…アリス紛失事件の事だけど」
鳴海「あぁ、それ」

本題を切り出すと杏樹はすぐに険しい顔になった

「私は十中八九、柚香先輩の仕業だと思ってる。外で活動してるし、アリスが消えるっていう特徴からもぴったりだと思う。杏樹はどう思ってる？」
鳴海「俺もそう思ってる。どう考えても人為的。ウイルスなんかじゃない。だとすればそんな事が出来るのは盗みのアリスの柚香先輩だけさ」

「今回の件、私も協力する」
鳴海「やめとけよ。そんな事したら校長に目をつけられる」
「いいの。柚香先輩に辿り着けるかもしれない事は何でも追いたいから」
鳴海「…わかった。情報があれば流す」
「ありがと」

結局私には中立なんて無理なのよ