【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ46)

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Contents(49) ページ46

鳴海『A暇ー？』
「今授業終わったところだけど、どうした？具合悪い？」
鳴海『いやその逆。体調良くなってきたから出勤しようと思って。ちょっと散歩しない？』
「…いいよ」

授業終わり電話が鳴った

杏樹の我儘に付き合うのはいつもの事
中等部から杏樹の家に飛び、呼び鈴を鳴らした

すぐに彼は出てきた

「具合悪くなって呼ぶならいいけど、ほんっと都合良く使われてるわ私」
鳴海「別に気にしないでしょ？」
「ったく…」

家を出て初等部に向かい歩き始める
花姫殿での出来事を深堀してくるかもと思ったが、そんな事はなく当たり障りのない会話から仕事の愚痴まで話した

初等部の近くにまで来ると、何故かここにいる蜜柑を発見する
2人で顔を見合せ声をかけることにした

鳴海「みーかんちゃん♡こんな所で授業サボって何してるの？」
蜜柑「鳴海先生！神崎先生！鳴海先生今日学校お休みと違ったん！？今自習ゆうてたから」

自習だったとしてもこんな所を彷徨いてるのはおかしいが

鳴海「んふふふ～。ちょっと具合良くなってきたからやっぱり出勤しようと思ってね～！しかし何でこんなとこに…」

蜜柑は杏樹のソレを聞いてニャー、ナーとまるで猫の如く鳴きながら説明し始めた

そして私には理解出来ない言語だったのにも関わらず、杏樹には理解出来たみたいで蜜柑に答えを返している

鳴海「あー成程。蛍ちゃんおっかけて置いてけぼり食らっちゃったワケか。全くキミらは…」
「なんで今のでわかる訳？」

私が呟くと、杏樹に聞こえていたようでクスクスと笑われた

鳴海「…久しぶりだね。こうして話すの。花園会騒動以来だね♡」
「…ナル」

意地が悪い
私に聞かず蜜柑に聞くとは

…蜜柑のが口を割る可能性はあるだろうけど
残念ながら口止めされているから話す可能性はない

鳴海「なーんか色々大変だったみたいだねぇ♡」
蜜柑「あーえっとぉ…」
「蜜柑」

蜜柑を呼ぶと、蜜柑は「ん？」と顔を私に向けてくれる
シーっとジェスチャーをすると蜜柑はコクコク頷いた

鳴海「ちぇっ。…やっぱり思った通りだったな」
蜜柑「え？」

その時風がザァッとひとつふいた
杏樹の声は私には聞こえたが蜜柑には聞こえなかったみたい

鳴海「蜜柑ちゃんと出会った時から、棗くんを救えるのは君かもしれないって。だから君を彼のパートナーに」
蜜柑「え！？先生？なんて言ってるか聞こえんかった！」
鳴海「今回でほんの少し肩の荷が降りたかな。蜜柑ちゃんのお陰だ」