【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ44)

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家に帰って仮眠を取った

あの子達が何か準備をしている時に申し訳ないなとは思ったけれど、私はスゥーと眠りについた

次に起きた時外は騒がしかった
寝ている教師を起こしに来たのか、職員の家の周りを大声を上げて練り歩いている者がいて、私的には大迷惑

…こんな朝方に

だけどこの行動が起こったという事は殿内くんの作戦が動いたという事になる

窓から外を覗くと沢山の紙で溢れかえっていた

玄関を開け、足元に落ちていた紙を1枚拾い上げて扉を閉じた

それは新聞だった
新聞部に手伝ってもらったか

中身は葵ちゃんの事
生徒達はこの記事を見て、学園に非アリスが居ることに疑問を思うだろう

棗の妹で、目が見えず学校にも通わせて貰えずただ地下牢に閉じ込められていた事が書かれている

これで騒ぎを扇動し、初校長が動かざるを得なくするのが狙いだろう

私は軽く化粧をして家を出た

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中等部の方まで来てみると放送も鳴っていて大騒ぎ
紙はばら撒かれ、沢山の人が押し寄せていて大騒動になっている

花姫殿でこれなら本部は言わずもがな
新聞に初校長の事も書かれていたし、本部も大騒ぎだろう

上手く功を奏して初校長から生徒達への罰則が無くなれば良いのだけど
…この先はなる様にしかならないから

私は高等部寮へと向かう

寮監室をノックし、名前を告げるも開かない
何をしているのか、蜜柑のことで何かがあったのかわからないけど、私は無断で入り込んだ

何やら騒がしい

「何かあったの？」

桜野「A先生、ちょっと」

桜野くんに蜜柑の傍まで連れられた

「っ…」

蜜柑の零くんの痣が薄くなっている
そして手には零くんのアリスストーン

…盗みのアリスまで遺伝してたか

急いで病院に連れていこうとしている殿内くんを今井くんと桜野くんが止める

桜野「手に持ってる石。染みが薄くなる前より随分色も濃くなってないか？」
殿内「もしかしてこれ蜜柑の無効化のアリスストーン？」
「いや、こんな大きさのアリスストーン。私みたいな能力者じゃないとそうそう作れないよ。…この石は零くんのだよ」

空気が凍ったのがわかる

「蜜柑の身体を蝕む腐食のアリスを石として体外に取り出すアリスに心当たりがある」
殿内「潜在的に持ってて今この時発動したと考えてもそうそうこんなレアなアリス…。無効化だって随分レアなのに。…遺伝的なものならともかく偶然にしちゃこんなアリス…」

いいとこついてるじゃん殿内くん