【学園アリス】幼馴染の鳴海先生 Ⅱ (ページ41)

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そして今井くんは殿内くんの増幅のアリスを頼りながら治癒のアリスを発動した

翼「なんでAっちはここ…」
「昔、今井くんは零くんのアリスに掛かって、生死を彷徨った事があったの。強力な治癒のアリスだからってこともあったけど、もしかしたら蜜柑をこの状況から救い出してくれるかもって思って」

かなり昔の話だけど
そしてこの話を知っているのは当時の生徒や教師だけ

殿内「そうか…。その噂俺も聞いたことがある。今井のアリスなら…」
昴「いや、僕が腐食にあてられたのは一瞬だったが、今回の場合この痣は深すぎる」
「…病院に行くまでの応急処置で構わない。やるだけやって。頼んだ」

座る今井くんの頭にそっと手を添え、願いを込めた

桜野「迷惑の代償として君達にはこの子が何故こうなってしまったかの経緯を包み隠さず僕らに話して貰う必要がありそうだ」

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嫌だったろうけど棗と、全てを見た私が説明をした

殿内「話をまとめるとお前ら、中等部校長サロンを抜け出して禁域の地下でバトルを起こし、危険能力系(ペルソナ軍団)を敵に回し、棗の妹葵ちゃんを連れ出し、結果蜜柑は重体ってことか！？」

要点をまとめた殿内くんの言葉に、事件の犯人達はこくりと首を縦に振った

殿内くんは一瞬だけ頭を整理すると、すぐに翼の耳を引っ張り怒鳴った

殿内「『こくり』じゃねー！このクソガキ共が何さらしとんじゃコラー！んな事に俺を巻き込むんじゃねー！大体お前らガキのくせしてヤバい山ばっか踏みやがって何だ！？お前ら疫病神か！？」

多分右から左に聞き流したであろう奴らを見て更に殿内くんはキレた

桜野「またとんでもない事をしてくれたもんだ。ペルソナと言えば初等部校長の直接息のかかった秘密私兵のようなもんだ」

いつからそうなってしまったんだろうね
地下牢で暮らしていた時は先生と柚香先輩と仲良くやっていたって言うのに

桜野「こんな事をして関わった人間はタダでは済まない。今まで、初等部校長に目をつけられた人間がどうなったか」

そして桜野くんも今井くんも私をじっと見た

昴「A先生はどうして自分の立場を捨てるようなマネ…。ここで過ごしてきた当初からその立場を守ってきたのに」
「ナルが蜜柑や棗の事を大事に思ってるから。ちゃんと最後まで見送ろうと思っただけよ」

桜野「また手が穴だらけになっても知らないよ」
「その時はその時」